政治・経済

「国債発行2兆円減25年度法人税収増加を反映」

 政府が平成25年度の国の一般会計決算で、借金に当たる国債の発行額を見込みより2兆円程度減らし、43兆4千億円程度にすることが30日、分かった。企業業績の改善に伴う法人税収の増加などで、税収が見込みより約1兆6千億円膨らみ46兆9千億円程度になったことが主因。

 歳入では税外収入も日銀の納付金増加などで6千億円程度増えた。一方、歳出は低金利で国債費が5千億円程度減少し、予備費も2700億円程度余ったことなどで、使い残しが1兆6千億円程度となった。

 税収の一部を地方交付税交付金に充てることなどで、剰余金は1兆4千億円程度となる。

(産経新聞2014年7月1日)

 要因は欠損法人割合の低下?

 近年、国の税収が上振れしている。当初予算との対比で見れば、2010〜13年度にかけて4年連続で上振れし、平均上振れ額は2・5兆円にも上る。また、補正後予算との対比では09〜13年度にかけて5年連続で上振れしている。税収の項目ごとに上振れ額を計算すると、法人税収が当初予算との対比では平均1・8兆円、補正後予算との対比では平均1・0兆円それぞれ上振れしている。つまり、当初予算との対比では73%、補正後予算との対比では68%、法人税の税収上振れ分で説明できる。

20140805_KeizaiNews 確かに、10年度は名目GDP成長率も当初予算時点での見通し+0・4%から実績は+1・3%となったため、税収の上振れもうなずける。しかし、同年度の税収を見ると、当初予算時点で前年比▲3・5%だったが、補正後予算で同+2・3%に上方修正、そして決算時点に同+7・1%にまで上振れしている。

 特に11〜12年度には、名目GDPはマイナス成長だが、税収はむしろ増加していることが注目される。一般的に、税収弾性値は1・1とされているため、少なくとも近年の税収は名目成長率以外の要因で増加してきたことになる。

 これに対して、繰越欠損金の減少に伴う欠損法人割合の低下により、課税ベースが拡大したという指摘がある。しかし、欠損法人割合が明確に低下したのは12年度であり、11年度の税収の増加はそれのみでは説明できない。繰越欠損金が残っていても欠損法人ではない企業もあり、欠損法人割合の低下だけでは説明できない税収の増加分もある。わが国では最大9年の赤字繰越が可能な中、繰越期限を迎える企業が増えることで、欠損法人割合が低下しなくても税収が増えてきた。

 そこで、今後の日本の潜在成長率を2%程度と仮定して欠損法人割合と繰越欠損金の理論的な水準を計算すると、欠損法人割合と繰越欠損金の理論的な水準がそれぞれ62%、52兆円程度になる。

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