政治・経済

 世界で最も影響力がある旅行雑誌の1つとされる米『トラベル・アンド・レジャー(T+L)』は、読者による世界の観光都市の人気投票で今年、京都市が初めて1位になったと発表した。一昨年の9位、昨年の5位から急上昇した。

 京都市は近年、観光庁や日本政府観光局(JNTO)と連携して海外プロモーションを強化しており、その成果が現れた形だ。観光庁幹部は「観光で生きていこうとする京都市の戦略が評価された」と手放しで喜ぶ。

 『T+L』は米ニューヨークを拠点に、全米で約100万部を発行する月刊誌で、年収が約10万ドル(約1千万円)の中高年が主な読者層。さまざまな角度から世界の観光地を紹介しており、京都も過去、何度か特集が組まれている。

 人気投票「ワールド・ベスト・アワード」は1995年から実施され、都市やホテル、航空会社などのカテゴリーがある。都市では風景や文化・芸術、食事や買い物などが採点ポイント。今年のランキングでは、昨年首位だったタイのバンコクが政情不安でランク外となる一方、アンコールワットなどの遺跡を持つカンボジアのシェムリアップが4位に入るなど顔触れも替わった。国土交通省幹部は「上質な異文化を体験できる、居心地の良い都市が上位に来る傾向にある」と分析する。

 京都を訪れる外国人宿泊者数は昨年で113万人と過去最高で、欧米の富裕層や知識人層の個人旅行客も多いのが特徴だ。清水寺や金閣寺などの神社仏閣に多くの観光客が訪れるほか、茶道や座禅、日本食クッキングなど体験型ツアーの人気が高まっている。

 政府は2020年の東京五輪の年に訪日外国人客数を昨年実績の倍に当たる2千万人とする目標を掲げている。今年は1〜5月で既に520万人を突破と過去最高のペースで推移。羽田空港の国際線増便や、昨年夏の東南アジアの観光ビザ免除などが功を奏しており、年間では1200万〜1300万人を越えそうな勢いだ。京都の世界ランキング1位は、こうした人気ぶりに拍車を掛けることが期待されている。

 

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