マネジメント

 業務用写真プリンタのトップメーカーであるノーリツ鋼機が、業容を大きく転換し成長軌道に乗っている。積極的なM&Aに打って出て新規分野を開拓、現在はイメージング、環境、食、医療、シニア・ライフの5つの事業を展開する。同社の成長戦略について、西本博嗣社長に話を聞いた。

写真需要の低迷を受け新規分野へ積極展開

 ノーリツ鋼機は1951年の創業以来、写真を現像・プリントする業務用写真プリンタで成長してきた。しかし、2000年代に入ってからデジタル化が進み、デジタルカメラの普及や携帯電話のカメラ機能搭載などにより市場環境が変化。写真屋で写真を現像・プリントする需要が減っていった。ノーリツ鋼機も05年をピークに売り上げや利益が徐々に減っていく状況だった。そんな中で、西本博嗣氏が10年に社長に就任。新規分野へ積極的に打って出た。

 「現在の市場環境で写真の事業をこれ以上伸ばすのは難しいとの判断から、既存事業とは全く関係のない新規分野に行こうと考えていた」という。

西本博嗣

西本博嗣社長

 そこで注目したのが、現在の経営方針に掲げている「環境」「医療」「食」だ。これらは人類共通の課題でもある。また、西本社長自身、「人の生活、豊かさ、命、健康」がビジネスあるいは物事を判断するキーワードになっているという。ノーリツ鋼機グループとして、従来の写真事業で培ったモノづくりのノウハウを生かし、これらの課題に対して何かできることはないかという見地に立ちビジネスを拡大。写真事業を継承するイメージングに加え、環境、食、医療、シニア・ライフの5事業を展開している。

 新規分野の開拓に当たっては、限られた時間の中でスピード感を持って展開していくために、積極的にM&Aを行っている。結果的に、そのM&Aがうまく行っている。買収した会社は、買収前よりも売り上げや利益を伸ばしており、ノーリツ鋼機グループの成長に大きく寄与している。西本社長は「われわれのM&Aのやり方、目利き、買収した後のかかわり方が、今のところうまく行っているのかなと思っています」と語る。

 M&Aの目利きについては、投資するための会社としてNKリレーションズを設立。そこにはファンドや証券会社、銀行での経験を有する人材を集めた。投資のプロが目利きをし、グループの方針に合った会社を選んで投資を行っている。

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