政治・経済

 経済産業省が新たに航空機部品の製造や開発に取り組む中小の自動車部品メーカーなどに補助金を出す方針を示すなど、国内の航空機産業拡大に向けた動きを活発化させている。格安航空会社(LCC)の相次ぐ参入で航空機産業は急拡大しており、国内企業の新規参入を促すことで競争力の強化と関連産業の雇用創出を図るのが狙いという。だが、この補助施策は集団的自衛権の行使容認を受けた防衛産業拡大の布石という憶測も広がっている。

 と言うのも、国内の航空機産業のうち、装備品生産額の約6割を防衛機が占め、民間航空機への装備品生産額は非常に少ない。表向きには民間の航空機関連産業の発展を目指しているが、航空機部品メーカーが増えることで恩恵を受けるのは防衛産業ということは明白だ。

 今回の補助施策は、人材の〝受け皿〟となる企業を増やすことで、パイロット同様に不足が深刻化している整備士や技術者を確保する意図もある。今後は経産省と文部科学省、国土交通省が連携し、工業系の高校や大学などの航空産業関連のコースを新設するなど人材育成プログラムの実施も計画している。ただ、このプログラムに関しても、「防衛省が参画する可能性もある」(政府関係者)との指摘もあり、防衛産業向けの人材確保も隠された狙いのようだ。

 防衛関係費は減少が続いていたが、安倍晋三政権下の2013年度予算で11年ぶりに増額。国内の経済界は「(集団的自衛権は)必要で、解釈でやるのも妥当」(経済同友会の長谷川閑史代表幹事)などと政府と歩調を合わる意向だ。

 政府は7月17日、武器輸出三原則に代わる「防衛装備移転三原則」に基づき、戦闘機のミサイル技術を英国と共同研究することを決めたばかり。安倍政権下の防衛産業拡大に向けた取り組みは着実に実行されている。

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