国際

たった24ドルの書籍販売からスタート

 世界一のオンライン小売り会社アマゾン・コムが、今年7月で創立20周年を迎えた。インターネットで本を売っただけで、新聞の一面記事を飾る時代があったとは、今では驚きだ。しかし、創立してわずか2年後の1996年、アマゾンは米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの1面で紹介され、成長神話が始まった。97年、アマゾンの加入者は前年比700%増の150万人、売上高は同900%増に跳ね上がった。

 その後、欧州、日本などに進出し、現在は、書籍だけでなく、トイレットペーパーから家電に至るまで、生活に必要なあらゆる商品を「クリック1つ」で注文できるようになった。当初、書籍以外のパソコン用品などを手掛けた際、業績に対する影響を懸念する声があがった。しかし、成功した。年会費(米国では「プライム」)を取って、配送料を無料にするサービスも論議を呼んだ。しかし、現在では当たり前のサービスとなった。

 電子商取引をあらゆる商品に拡大しただけではない。技術革新を生む企業であることも証明した。電子リーダー「キンドル」を2007年に発表。当初の価格が399ドルと高めだったため、失敗するのではと批判された。しかし、最初の在庫は5時間以内に売り切れ、米モルガン・スタンレー・リサーチによると、14年のキンドルの売上高は50億ドルに達する見込みだ。

 95年にアマゾン・コムとして初めて売った最初の1冊は、コンピューターの将来についての専門書だった。現在もアマゾンで売られており、価格は24ドルだ。ところが20年後、13年度の売上高は7445億ドルとなり、ユーザーは世界中に広がっている。

電子商取引以外でも世界一を狙う貪欲さ

 アマゾンの今後はどうなるのか。実は、創業者兼最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾス氏は、電子商取引の世界一から脱皮するための布石を既に幾つか打ってきている。

 技術革新の企業であることは述べたが、キンドルのほかに、「Fire TV」を今年発表。テレビに接続して、インターネット経由で配信されるビデオを自由に選べる端末だ。

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