政治・経済

モバイルオンラインゲームを開発するgumiが急成長を遂げている。2007年の創業から山あり谷ありのジェットコースター経営だったが、今は右肩上がりの山を猛スピードで登っている。國光宏尚社長は「世界一を目指す。これから1、2年が勝負」と勢いづいている。

大幅増資により世界一を目指す体制が整う

國光宏尚

國光宏尚・gumi社長

 今年7月4日、日本経済新聞朝刊に4段見出しの大きな記事が躍った。gumiが50億円の第三者割当増資を行うことを明らかにし、「未上場のネット関連企業としては極めて高額の調達」と報じられた。2014年4月期の売上高は、前年度の倍以上の100億円以上になるという。gumiは13年末にもフジ・メディア・ホールディングス(以下、FMH)などを引受先とする第三者割当増資で19億円を調達していた。FMHとは、メディアミックス型のゲームを開発する「Fuji&gumi Games」を共同で設立した。テレビとモバイルというメディアの融合でより魅力的なコンテンツ提供を目指すという。

 「テレビ局との連携強化、そして資金と人材の確保により強力な体制ができたので、いよいよ勝負の時です」

 國光宏尚社長は将来展望に目を輝かせる一方、「わが社は3度もつぶれかけました。これまでの道のりを考えると、ここまで来られたことが感慨深いですね」と、波乱の7年を振り返った。

世界に8拠点を展開 現地の裁量に委ねる

 gumiが強みを発揮しているのは、モバイルオンラインゲームの開発だ。日本でヒット作を連発することに加え、12年からは海外進出し、現在はアジアを中心に8つの拠点を構える。モバイルコンテンツの海外輸出の先陣を切ったという自負が強い。

 「ゲームはそのまま現地語に訳しても、そもそも文化や趣向が全く違うため受け入れられません。したがって、現地に精通した優秀な人材を集めています。『あなたの国でヒットするように料理し直してください』と一任します。大切なのは、地域ごとに違う考え方や好みを理解した上で事業展開することです」

 國光氏の足跡はかなりユニークだ。高校卒業後にバックパッカーとしてアジア、東南アジアを2年回った後、中国と米国の大学に4年ずつ通った。

 帰国後、米国で交遊のあったフジテレビの敏腕プロデューサーが設立した会社に取締役として参画し、テレビ番組や映画の製作に携わる。その一方で、インターネットを活用してドラマを配信したり、携帯電話で映画の試写会を行ったりと画期的な企画を連発した。だが、既存メディアとの仕事上の〝しがらみ〟があり、スムーズには展開できなかった。「新しいことをしていきたかった」という國光氏は07年に独立し、gumiを設立した。

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