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ブランディングとマーケットの変化--田中洋(中央大学ビジネススクール教授)

田中 洋氏(中央大学ビジネススクール教授)

選択肢の増加がブランディング競争の激化をもたらす

 ブランド力が競争力の高さとイコールになってきたのは、90年代以降だととらえている。その理由として、消費者の自由な選択が増えて、マーケットに変化が起きたことが挙げられる。

 消費者が今ほど自由に商品やサービスを選択できるようになったのは、ごく最近のことだ。

 80年代以降、さまざまな分野で規制緩和が進んだことが影響している。特に、電電公社や国鉄などが民営化したインパクトは大きかった。民間企業でも、以前は小売店がメーカーと緊密につながり、店舗は限られたメーカーの製品しか販売できないことが多かったが、、コンビニやディスカウンターの登場によって、消費者の選択の幅が増えた。

 つまり顧客の自由な選択が実現し、結果勝ち残るためにブランディング競争が激しくなった。

田中 洋

「ブランドにどう〝マジックを効かせる〟か」
田中 洋(中央大学ビジネススクール教授)

 最近の傾向として顕著なのは、「コンセプトブランディング」の増加だ。これは私の造語だが、企業名や商品名ではなく、一般用語をブランドとして訴求、定着させる手法だ。

 例えば、サントリーのハイボールは登録商標ではないが、ハイボールを広めることで、結果的にウイスキーの売り上げを伸ばすことに成功している。

 この背景には、押しつけがましいマーケティングのメッセージに対して消費者が抵抗感を持つようになってきたことがある。インターネットの普及によって、その傾向はますます顕著になってきた。

 消費者を惹きつけるための「マジックを効かせた」ブランドをつくるためには、例えば、アップルの場合はスティーブ・ジョブズ、シャネルならココ・シャネルのように、創業者の伝説などを用いてストーリー性を持たせる手法もある。

 大事なことは、何のためにブランディングを行うのかという、目的を明確化することだろう。それなしに「何となく」行ってもブランディングは成功しない。

 
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