テクノロジー

 農電業、漁電業、林電業、温電業」という言葉が使われ始めた。所得倍増を目指す発電兼農林漁温泉業のこれからの形だ。これらは筆者の造語だが、よい言葉を思い付いたと自負している。再生可能エネルギーによる発電事業は、初期投資は必要だが毎日の頻繁な手入れが不要で、かつ、燃料補給が一切いらない。努力のほとんどの時間は農漁林温泉業に傾けることができる。

 例えば、太陽光発電パネルを50キロワット分設置する。投資額は農業機械を1つ買う程度だ。農家であればスペースは見つかるだろう。売電すると1カ月12万円ほどの収入となる。初期投資を回収するのに7〜8年から10年程度はかかるが、毎月の売電収入を期待できる。

 地域の収入が倍増すれば、若者たちがUターンして地元に戻って来よう。日本の地域をサステナブルにできる。

 さらに電池を増やすにはソーラーシェアリングと呼ばれる日本らしい方法が提案され、実証されてきた。短冊状の太陽電池を隙間のある形に並べて、光の7割を地上の作物に到達させ、作物と電池が光を共有する。農地の上での発電も可能になる。

 本格的な発電業への参入となると、コーディネーターの活躍も必要だ。地域自治体の協力の下に農漁協、生協、あるいは信用金庫などの地元金融機関や信用のある工務店などが中心となって、「ご当地エネルギー」運動も立ち上がったところである。また、洋上風力では漁業組合が兼業すれば、メンテナンスを考えても理想的だ。

 21世紀に入って特に福島事故後は海外では再生可能エネルギー投資熱が非常に急ピッチで高まっている。最も高価だった太陽電池の値段がここ数年で4分の1といった劇的なコスト低下が起きたことによって、にわかに導入速度が速まった。

 日本も市場導入策を2012年夏よりスタートしたため、堰を切ったように太陽電池への投資が始まった。翌13年には国民1人の平均投資額が1万円に達し、日本は700万キロワットと中国の1100万キロワットに次いで世界第2位の単年度設備導入に達した。既に準備中のものだけでも6千万キロワットを超える。日本のパワーを感じる。

 再生可能エネルギーが日本の地域再生の原動力となり始めた。

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