政治・経済

 国土交通省は、訪日外国人が国内で商品を購入する際の免税手続きを、簡素化する方針を決めた。百貨店などを除き、現在は個別店ごとの手続きが必要だが、商店街やショッピングセンター(SC)、観光地ごとにカウンターを設けるなどして一括する。国交省と関連省庁が関連法を改正する検討を始めており、来年度以降の実施を目指す。

 訪日外国人向けでは、消費税の免税対象が10月1日から大幅に拡大され、人気が高かった食品や化粧品などほぼすべての商品が対象となる。1日当たり1顧客に5千円を超えて50万円までの範囲が免税で、買い物をする際に店頭で、消費税を引いた金額で購入できる。

 昨年1年間の訪日外国人数は初めて1千万人を突破、旅行消費額は約1兆4200億円で、うち3割以上の約4630億円が買い物代金だった。政府は2020年に2千万人の訪日客数を目指すに当たり、「より地方を訪ねていただき、地酒や土産物も購入してもらいたい」(観光庁幹部)と、免税制度の拡大を決めた経緯がある。

 観光庁は4月1日時点で5777店だった免税店を、早期に1万店に拡大したい意向。方針を受け、百貨店など大手小売店は独自の対応を急いでいる。

 新たに免税品店となるには店ごとに地元の税務署に申請する必要があり、対象範囲の拡大を商機とみた地方の土産物店などが殺到。「そう遠くない将来1万店を突破する」(観光庁)勢いだ。

 ただ全国に広がる小規模の土産物店や、SC内の小売店では対応に不安を感じる向きが多い。「手続きが煩雑で分かりにくい」「外国人にうまく説明できるかどうか自信がない」といった声が出ている。そのため観光地や商店街、SCごとに、免税手続きの共同カウンターを設けてほしいという要望が出ていた。

 こうした背景から、国交省などは対応をある程度、一括した方がよいと判断した。見直しには消費税法施行令の改正が必要となり、観光庁や国税庁は年末の来年度税制改正の検討を経て、実現を目指す方針だ。

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