文化・ライフ

企画書づくりなどの仕事を先延ばしにすると?

 ついつい仕事を先送りしたために、締め切り直前に修羅場を迎えた苦い思い出が、どなたも一度や二度はあるはずです。

 とはいえ、すべての仕事を即座にこなすのが現実的に難しい場合もあるでしょう。実は、脳科学のある研究により、先送りしてもいい仕事と、そうしてはならない仕事の両方があることが明らかになりました。

 仕事を先送りして締め切りが近づくと脳はストレスを感じますが、米ノースカロライナ大学のグループは、その影響を調べる実験を行ったのです。

 その結果によれば、ストレスの悪影響が最も顕著に現れるのが「創造力」で、ほんの少し焦ったりイライラしたりするだけでも能力は大幅に低下していました。

 一方、ルーチン・ワークなど単純作業に関する能力については、むしろ、ある程度のストレスを感じたほうが作業効率は上がるという結果でした。つまり、企画書や提案書など創造力が必要な作業はすぐに手を付けるべきなのに対し、伝票処理など単純な事務作業については、ある程度は先送りした上でまとめて片付けたほうが得策だということです。

仕事の先延ばしと脳、ストレスの関係は?

 このような差が生まれた理由は、状況に応じて脳が2つのモードを使い分けるためです。

 例えば、敵に襲われるなど危機に陥ったときは、とにかく逃げるのが先決で、そのときに必要なのは「敵と反対の方向に走る」といった、当たり前のことを確実に早く行うことです。ゆえに、人の脳は、ストレスを感じると自動的に単純作業に特化したモードに切り替わり、その結果として創造力が犠牲にされるのです。

 ですから、単純作業は何月何日に行うかの予定を決めた上で、積極的に先送りしましょう。一方、企画書や提案書はすぐに着手するべきです。

 また、何を書いていいのか思い付かない場合も、まずは書類の形式だけでも整えることをお勧めします。書式に則って表題や自分の名前を記すだけならば、さしたる時間・手間はかからないでしょう。

 加えて、「企画の目的」や「提案の狙い」といった項目も、書ける範囲で埋めてしまうのが賢明です。そうすれば、自分の考えを整理できる上に、半分書き終えた気分になり、脳がストレスから解放され、創造力が高まる効果が期待できます。

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