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総務省

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 NTTの子会社が、ハイビジョンの4倍の高精度を誇る「4K」の商用映像サービスを国内で初めて10月27日に提供を開始する。それより先、9月には衛星放送のスカパーJSATが4K映像サービスを来年3月から初めて提供すると発表したばかり。映像機器メーカーやCATV、通信サービス会社を巻き込んだ4K商戦の立て役者は政府だ。

 総務省は9月末に、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、4Kとさらに高精細な8K放送サービスの放送スケジュールを2年前倒しする報告案を公表。16年の4K放送サービス提供時に8Kの試験放送も開始し、18年には4Kと8Kの本放送を開始するという。東京五輪の前に8K放送の普及を図り、訪日外国人に世界に先んじた日本の映像技術を目に焼き付け、願わくば海外ビジネス開拓に結び付けたいとの思惑がある。

 政府が今国会で成立を目指すカジノを中心とした統合型リゾート施設(IR)推進法案も、「2020年までに開業する」(安倍晋三首相)方針で、準備作業を進めている。当初は、推進法案成立後2年後の実施法策定を盛り込んでいたが、それを1年に短縮して東京五輪に間に合わせることにした。国際観光産業振興議員連盟の幹部は「せっかく外国人観光客が日本にたくさん来るのだから、日本のIRで楽しんでもらう」と話し、東京五輪をIR披露の絶好機とみる。

 高精細放送サービスの前倒しも、カジノ解禁の前倒しも6年後の東京五輪を、経済効果を最大限に生かすチャンスとみている。しかし、4Kと8Kの商用化がほぼ同時並行で進めばメーカーにとっては商戦の期間が短縮。「開発投資を回収できない」(大手テレビメーカー)との懸念も広がる。

 カジノのほかホテルや劇場、会議場などを併設する巨大なIR施設を予定通り国内に2〜3カ所建設するには、五輪関連設備建設に追われるゼネコンにも余力がないのでは、と危惧する声もある。「景気回復」を呪文のように叫んできた安倍政権の経済政策に陰りが見えてきた今、五輪頼りの経済浮揚策は危険な賭けになりそうだ。

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