政治・経済

日本のビジネスジェット保有機数は60台程度

 国土交通省が首都圏の羽田、成田両空港で、ビジネスジェットを利用しやすくする取り組みに本腰を入れている。

 日本は世界第3の経済大国でありながら、ビジネスジェットの保有機数は他の先進国に比べかなり少ない。利用するのは主に有力企業のトップや富裕層の個人らに限られるが、国内外のVIP層がビジネスジェットで往来しやすくなれば、日本でのビジネス拡大や国際会議の誘致などにも弾みがつくとの期待がある。

 羽田では9月末、国際線旅客ターミナルの中に専用の税関や出入国管理、検疫の施設を備えた専用ゲートが運用を開始。以前、ビジネスジェットの利用客は一般旅客と同じルートを通っていたが、プライバシーなどに配慮する形で専用ルートをつくり、移動距離を大幅にカット。これにより、10〜30分程度かかっていた入国時の所要時間が一気に3分程度に縮まった。

 成田では既に専用ターミナルがあるが、駐機スポットからは離れた場所にあり、空港内を車で移動する必要がある。9月中旬に新たなルートが整備されたことで、移動時間は16分程度から8分程度に半減した。

 ビジネスジェットは定期便とは異なり、利用客の都合に合わせて発着時間や目的地を設定できるのが特徴で、有力企業のトップや資産家の個人らが主に利用している。

 ただ、日本での保有機数は60機程度とみられ、約2万機を持つ米国はいざ知らず、それぞれ約400〜約600機の英仏独の足元にすら及ばず、「ビジネスジェット後進国」というのが現状だ。

ビジネスジェットの利便性高め日本への投資を加速

 日本では空港での受け入れ環境が十分に整っていなかったのに加え、航空会社中心の空港運営を行ってきたことも影響している。

 ただ国交省によると、羽田、成田両空港でのビジネスジェットの発着回数は2013年が計3087回と、景気回復の後押しもあって12年に比べ約25%も増えており、ニーズは決して小さいわけではない。

 国交省は発着回数について具体的な目標値を設けてはいないが、今後もビジネスジェットの使い勝手をよくする手を打つ方針だ。

 羽田、成田両空港を空の玄関口としている東京は、20年の五輪開催決定で世界からの注目度も高い。国交省は両空港でのビジネスジェットの利便性を高めることで、日本への投資加速や、世界の都市間競争での東京の地位向上につなげる。

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