テクノロジー

 「金の卵発掘プロジェクト」は将来の日本経済を背負って立つ人材を発掘し、日本を元気にするためのビジネスプランコンテスト。一次審査を通過した応募者のプレゼンによる最終審査会は、11月21日に開催される。第4回目を迎えた今年は、より内容を充実させるべく、新たな試みにもチャレンジする。最終審査に先立ち、今年の見どころを紹介する。

「金の卵発掘プロジェクト」公式ページ

 今回の「金の卵発掘プロジェクト」では、より応募者の特性に即した審査を行うために(1)ビジネス部門、(2)社会貢献部門、(3)学生部門の3部門を設けた。

 (1)と(2)を分けたことに関しては、収益性が高く将来的に規模の拡大が狙える事業と、規模は小さくても社会貢献度が高い事業では、審査基準が異なることを踏まえての措置である。

 2011年の初回開催でグランプリを受賞したライフイズテック社は、概ねプロジェクトの主旨に合致するベンチャーだったが、2回目以降は応募者も増え、業種、規模、成長ステージなどにバラツキがみられ、同じ基準で審査を行うことが難しくなった。こうした反省から、今回は部門別に、より厳格な審査を行う運びとなった。

 また、(3)の学生部門を設けたのは、大学関係者などからのヒアリングで、学生や大学OBの中にもユニークな起業家が多いことが分かり、彼らにも挑戦の機会を与えるべきだという結論に達したからである。

 学生部門の開催に際して、全面的な協力をいただいたのはジースタイラス社。同社は、学生が企業に自己アピールのプレゼンテーションを行う機会を設けて、企業から指名をもらう「逆求人フェスティバル」と呼ばれるイベントで10年の実績がある。

 逆求人フェスティバルは現在、1年に50回、全国8カ所で開催されており、企業と学生の最適なマッチングを実現している。この活動を通じて培った教育機関や学生との強固なネットワークを武器に、今回、金の卵発掘プロジェクトにも多数の応募者を推薦してもらった。

最終審査のプレゼンは毎年大きな盛り上がりを見せる(写真は前回の様子)

最終審査のプレゼンは毎年大きな盛り上がりを見せる(写真は前回の様子)

 社長の折阪佳紀氏自身も、学生時代に起業した経験の持ち主。自らの就職活動の際に、 「自分を偽ることに違和感があって、社会に出ることに対してワクワクできなかった。だから、自分でその機会をつくりたかった」という理由で会社を立ち上げたという。そんな折阪氏だからこそ、学生の可能性を大きく広げる、金の卵発掘プロジェクトの主旨に賛同していただけた。

 今年も審査委員として、米倉誠一郎・一橋大学教授、熊谷正寿・GMOインターネット会長、夏野剛・慶応義塾大学特別招聘教授、前澤友作・スタートトゥデイ代表取締役という錚々たるメンバーが揃うほか、個人投資家やベンチャーキャピタル、金融機関の関係者も招待することになった。最終審査が、金の卵たちと投資家が結び付く「場」となることを目指している。

ページ:

1

2

関連記事

好評連載

エネルギーフォーカス

一覧へ

緑の経済成長とエネルギー

[連載] エネルギーフォーカス

Energy Focus

[連載] エネルギーフォーカス

今後、10年後の電力業界の様相(2)

[連載] エネルギーフォーカス

発電単価から既存原発の経済性を考える

テクノロジー潮流

一覧へ

科学技術開発とチームプレー

[連載] テクノロジー潮流

テクノロジー潮流

[連載] テクノロジー潮流

エボラ出血熱と情報セキュリティー

[連載] テクノロジー潮流

21世紀の日本のかたち 農電業と漁電業

[連載] テクノロジー潮流

工学システムの安全について

[連載] テクノロジー潮流

エネルギー移行と国民の価値観の変化

ビジネストレンド新着記事

注目企業

一覧へ

未来のモビリティ社会実現に向け日本と欧州の懸け橋に―シェフラージャパン

自動車産業・産業機械の世界的サプライヤー、シェフラーグループの日本法人で2006年イナベアリングとエフ・エー・ジー・ジャパンが合併して設立。国内4拠点で自動車エンジン、トランスミッション、シャーシなど精密部品、産業機械事業を展開する。文=榎本正義四元伸三・シェフラージャパン代表取締役・マネージング…

シェフラージャパン代表取締役 マネージング・ディレクター 四元伸三氏

日本一歴史の長い女性用化粧品会社が挑む「革新と独創」―伊勢半

【特集】2019年注目企業30

新社長登場

一覧へ

地域に根差した証券会社が迎えた創業100周年―藍澤卓弥(アイザワ証券社長)

中堅証券会社のアイザワ証券は今年7月、創業100周年を迎えた。この記念すべき年に父からバトンを受け継ぎ新社長となったのが、創業者のひ孫にあたる藍澤卓弥氏。地域密着を旗印に掲げてここまで成長してきたアイザワ証券だが、変化の激しい時代に、藍澤社長は何を引き継ぎ、何を変えていくのか。聞き手=関 慎夫 Photo:西…

メディカル事業を横串にすることでシナジーを発揮し、顧客満足度向上へ 伏見有貴(リゾートトラスト社長)

新事業の芽を伸ばすことでさらに大きな個性的な会社を目指す――日髙祥博(ヤマハ発動機社長)

イノベーターズ

一覧へ

チェ・ゲバラに憧れた10代起業家が目指す「働き方革命」― 谷口怜央・Wakrak(ワクラク)社長

高校中退、ITスキルなしの17歳の青年が立ち上げた会社が、わずか2年で利用企業約500社、ユーザー約6万人のアプリを運営するまでに成長している。「世の中を変えたい」という思いを原動力に突っ走る谷口怜央・Wakrak(ワクラク)社長に話を聞いた。(取材・文=吉田浩)谷口怜央氏プロフィール…

Wakrak(ワクラク)社長 谷口怜央氏

ペット仏具の先駆企業が「ペットロスカフェ」で目指す癒しの空間づくり

元引きこもり青年が「cluster」で創造する新たなVRビジネスとエンターテインメント(加藤直人・クラスターCEO)

大学の挑戦

一覧へ

専門分野に特化した“差別化戦略”で新設大学ながら知名度・ブランド力向上を実現――了徳寺大学・了徳寺健二理事長・学長

2000年設立で、了徳寺大学が母体のグループ法人。医療法人社団了徳寺会をグループ内に持つ。大学名の「了」は悟る、了解する、「徳」は精神の修養により、その身に得た優れた品性、人格を指す。「了徳寺」は人間としての品性、道を論す館の意味を込めた大学名だ。 聞き手=本誌/榎本正義 、写真/佐々木 伸教育部…

大学の挑戦

創立100周年、西南学院大学・K.J.シャフナー学長「世界に貢献しインパクトを与える人材を育てる」〜国際交流・就職支援・インターネット出願〜 

「“STAND BY YOU”のスローガンの下、学生一人ひとりに寄り添う教育を」――中央学院大学・佐藤英明学長

経済界からのお知らせ

最新号のご案内

経済界2019年6月号
[特集] 進化するリーダーシップ
  • ・あなたは北風、それとも太陽?
  • ・小路明善(アサヒグループホールディングス社長兼CEO)
  • ・鈴木貴子(エステー社長)
  • ・千葉光太郎(ジャパン マリンユナイテッド社長)
  • ・二木謙一(國學院大學名誉教授)
[Special Interview]

 中村邦晴(住友商事会長)

 「正々堂々と向き合えば、仕事は人を幸せにする」

[NEWS REPORT]

◆パイオニアに続きJDIも 中国に買われる日本企業の悲哀

◆会社はだれのものなのか サイボウズと株主がつくる“共犯関係”

◆24時間営業はどこへ行く コンビニ業界未来予想図

◆トヨタとホンダが手を組み参戦 「MaaS戦争」いよいよ勃発

[特集2]ブランド戦略 新時代

 技術やデザインだけではない ブランドとは商品の哲学だ

ページ上部へ戻る