TPPの閣僚会合に日本メディア殺到も合意越年はほぼ確実--経済産業省

霞が関番記者レポート

 オーストラリアのシドニーで開かれた日米など12カ国による環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の閣僚会合は10月27日、「重要な進展」があったとする声明を発表し、閉幕した。3日間の交渉では各国が目標とする年内決着への道筋を明確にすることができず、合意の越年はほぼ確実となり、さらには漂流の可能性も現実味を帯びてきた。それを反映するように、今会合での各国のメディアの注目度は低く、記者の数もまばらだった。

 国際会合の取材には、現地政府に取材許可証を発行してもらうメディア登録の必要がある。オーストラリア政府によると、今閣僚会合での登録数は約150人だったが、そのうち日本からの登録は106人。オーストラリアは約30人で、現地の約3倍が日本のマスコミだった。それ以外の国はTPP交渉参加国が12カ国だということを考慮しても、各国1人が来ているかどうかの状態だった。

 ちなみに、読売新聞や日経新聞などは政治部や経済部を含め5人程度を現地に派遣。代表的な農業自治体の北海道も地元紙が複数の記者を引き連れてくるほど、ことTPPに関して国内メディアの力の入れ方は尋常ではない。日本のメディアが大挙したことに、オーストラリア政府は不安視。日本のTPP対策本部に報道体制の管理を強く要請したという。

 そもそも、関係者の間でも今閣僚会合で大きな進展は見られず、年内合意は「不可能」との見方が強かった。各国のメディア間でも今会合で大きな進展があるとは見ていなかったようだ。

 11月8日には中国・北京で再びTPP閣僚会合が開催された。しかし事前に米通商代表部のフロマン代表が「北京では最終合意には至らない」との見解を示していたように、大きな進展はなかった。

 
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