マネジメント

 HR総研は日本最大級の人事ポータルサイトを運営するHRプロの中で、人事や採用に関する調査、研究を行っている。採用コンサル歴約20年の寺澤康介所長に採用を成功させるカギを聞いた。

 学生選びと適切なアプローチ方法が重要

HR総研所長  寺澤康介氏

HR総研所長 寺澤康介氏

 採用活動で重要なのは、学生への適切なアプローチです。学内企業説明会や合同セミナーはもちろん、あまりにもニッチで事業自体の認知度が低い場合は業界勉強会の開催をお勧めします。また、就職支援会社にしかできない方法ではありますが、大学のキャリア講座を通じて学生に接触するのも1つです。

 適切なアプローチを行うには会社に合った人材像を定義し直すことが欠かせません。応募数をとにかく増やしてから絞り込むという時代は終わりました。どんな学生が自社で活躍できるかを言語化してみてください。

学生との相性を測るため社員との接点を強化

 採用で最も大事なことは企業と学生の相性です。学生との相性を確認するには、先輩社員と話をさせるのが一番だと思います。リクルーターには、仕事に前向きな社員を選びましょう。仕事の愚痴や内部情報を漏らしてしまう事例もあるため、十分トレーニングを積ませた方が良いですね。真面目な学生ほど不用意な一言を真に受けてしまいがちです。「君はうちに入社したら活躍できると思うよ」などの積極的なフィードバックを行うと、学生の入社意欲をかき立て内定辞退の防止につながります。

経営者自らが社員への協力を呼び掛けて

 採用活動は全社一丸となって取り組む必要があります。そのために、経営者自らが社員への協力を呼び掛けてください。各部署の代表をリクルーターとして活動させるなど、人事部以外の社員の協力が不可欠です。採用は企業の命運を左右することを伝えるのが重要です。この点を疎かにすると、会社見学の最中に社員に挨拶を無視されて学生が失望するなどの危険性もあります。

 経営者の強い信念が浸透すれば、協力的な雰囲気が全社的に生まれ、トップセールスを採用担当に充てるなどの大胆な施策も断行できるでしょう。

 リクルートの創業者である江副浩正氏は要人とのアポをキャンセルしてでも、優秀な学生と面会する時間を優先していたそうです。真剣さを超えた“狂気”に近い信念が採用戦略を成功に導くでしょう。

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