政治・経済

 今年の6月に、日本生産性本部の7代目会長の任を仰せつかった。

 日本生産性本部は来年3月に創立60周年を迎えるが、今まで企業、労働組合、そして学識者の3者構成による生産性運動を推進するための組織として、日本経済の発展、そして国民生活の向上のために活動してきた。初代会長を務めたのは経団連の会長を務められた石坂泰三氏であり、前任者はウシオ電機会長の牛尾治朗氏であった。

 日本は既に人口減少、少子高齢化の時代に入っている。そのような中で、生産性を向上させることの必要性はますます高まってきている。

 労働人口の減少をおさえることも必要だ。これから、日本生産性本部の果たすべき役割がさらに大きくなっているということだろう。

 日本の製造業の生産性については、一般機械部門など米国を上回っているものもある。しかし製造業全体でみると米国の約7割であり、まだ改善すべきところが残っている。

 一方、非製造業に関しては米国の約5割であり、早急に改善しなければならない。

 特に、卸売・小売業においては約4割、飲食・宿泊業においては約4分の1ということで問題が大きいとみられる。政府の成長戦略の中でも、サービス産業の生産性向上が重要な課題としてかかげられている。

 日本生産性本部では、サービス産業生産性協議会をつくり、この問題に取り組んできている。全国からサービス産業の成功事例を集め、各地でシンポジウムを開催するなどして、成功事例を共有化しようとしている。

 また、優れたサービスを提供している企業に対しては、日本サービス大賞を与えることにより、運動の底辺を広げる努力をしている。

 経済成長フォーラムという組織をつくっているが、ここでは次のテーマとして、「地域のサービス産業の生産性向上」をとりあげている。

 労働力人口の減少をおさえるためには、女性と高齢者の活用、さらに外国人の受け入れなどの課題があるが、その中でも特に、人口の半分を占める女性の活躍推進が大切である。安倍内閣もこれを最重要政策課題の1つとしている。

 日本生産性本部では、以前より、ワーキングウーマン・パワーアップ会議とワーク・ライフ・バランス推進会議をつくり、これらを両輪として運動を進めている。女性の活躍推進をはかるためには、ワーク・ライフ・バランスの実現が不可欠であると考えているからである。

 アベノミクスの効果があらわれはじめ、日本は今、長年にわたる経済低迷から脱却しようとしているが、今後も安定成長をつづけて行くためには、生産性の向上を実現することが必要不可欠である。

 日本生産性本部も、そのための役割を果たすべく努力しなければならないと思っている。

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