政治・経済

消費税再増税の判断時期に後悔の声

 内閣府がほぞを噛んでいる。消費税率を法律通りに10%へ引き上げるか否かの判断時期を7〜9月期の景気に基づき年内に決めるという建て付けにしたためだ。

 7〜9月期は、4月の消費税増税後の反動減に夏場の天候不順が重なり回復にもたついたが、10月以降は改善の兆しが鮮明となっており「予算編成を意識して年内の消費税再増税の判断にこだわったのがそもそも失敗だった」(内閣府幹部)という弁も聞こえている。

 一昨年夏に成立の消費税増税法には付則18条3項に「景気条項」が設けられ、景気が大きく後退している場合は、実施を見送れる建て付けになっていた。

 しかし、今年4〜6月期の国内総生産(GDP)は年率換算の実質ベースで前期比7・1%減となり、東日本大震災後を上回る大幅な落ち込みとなり、7〜9月期も景気回復に伸びを欠いた。

 景気のもたつきを受け、内閣府が11月に、5回にわたり開いた消費税再増税の是非を有識者45人に聞く点検会合でも予定通りの実施に対し賛否が割れた。

 慎重派の意見の多くは景気に対する配慮を理由に挙げ、内閣官房参与の浜田宏一氏や本田悦朗氏は、景気に目配りするため1年半の延期を求めた。また宍戸駿太郎・筑波大名誉教授は「消費税率について今の8%を5%に戻すべき」とむしろ引き下げを要望した。

 しかし、国内景気は、10月に入ってから改善の兆しを見せ始め、小売り関連や生産、設備投資関連の指標は軒並み改善しつつあり、エコノミストの多くは10〜12月期以降の景気は持ち直すとの見方を強めている。

 このため「消費税再増税の判断は年内とせず、来年まで待っても良かったのではないか」(内閣府幹部)と、今さらながら後悔の声が聞かれる。

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