政治・経済

テレワーク推進で埋もれた雇用や人材を発掘

 総務省は11月11日、「地方のポテンシャルを引き出すテレワークやWi–Fi等の活用に関する研究会」の第1回会合を開き、テレワークや無線LAN環境の整備に取り組む姿勢を示した。

 高市早苗総務相の肝いりの検討会で、テレワークや遠隔教育等の技術を活用して地方に埋もれている雇用や人材を発掘するとともに、観光地などでのWi–Fi環境を整備することで訪日外国人観光客の利便性向上を図り、観光資源を世界へ発信していく必要があるとの考えだ。

 高市総務相は「時間や距離を克服し、場所に依存しない生き方を後押しするICTは、地方の能力発揮の切り札となり得るツールだと、私は考えている。特に、テレワークは働き方の選択肢を増やす素晴らしいツールであり、女性、高齢者、障害者、また、山間や離島の住民などの活躍の場を一気に広げることができる。Wi–Fiは一人ひとりが常に持ち歩く携帯端末などに観光情報など地域の情報をきめ細かく配信できるインフラで、地域再生に有効なツールとして期待が高まっている」とし、地方創生に寄与するICT活用施策として半年後の取りまとめを目指す。

総務省は前向きも、ネット大手はテレワーク見直し機運

 しかし、地域活性化に成果をあげている事例として掲げたのは、テレワーク活用によるICT企業の誘致や地元雇用の創出、移住促進に効果をあげた徳島県神山町や、「Fukuoka City Wi–Fi」を交通拠点や観光地に設置して観光振興や新事業の創出に生かしている福岡市など、成功事例として余りにも知られているケース。神山町などは小泉進次郎内閣府政務官も官僚に視察させて課題を探るなど、事例としては手垢がつくほど取り上げられている。

 高市総務相は内閣のIT戦略本部以来、テレワークやICT活用などに関心が高く、総務相就任後は、これらの分野で仕掛け作りを考えていた。

 しかし、両方との官民が長年取り組んできた目新しさのないテーマ。米ヤフーなど大手インターネット関連企業が「頭を使って皆で成し遂げる仕事には向かない」としてテレワークの廃止を宣言。テレワークの見直し機運さえ浮上するご時世に、衆院選挙で自ら蒔いた種の行方を見守ることも覚束ない情勢となってきた。

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