政治・経済

 日本を訪れた外国人旅行客の数が2年連続で1千万人を超えた。日本政府観光局によると、2014年1〜10月累計の訪日客数は前年同期比27・1%増の1100万9千人。2カ月を残し過去最高の更新が確定した。14年の年間の訪日客数は15年1月下旬にも発表されるが、観光庁の久保成人長官は「1300万人前後になる」と自信を深めている。

 14年の牽引役となったのは「円安」と「中国人客」だ。

 円安は外国人にとって日本への旅行が割安になるメリットがある。折よく10月からは訪日客への免税対象が食料品や化粧品なども含めた全品目に拡大され、買い物好きの外国人の呼び込みに一役買っているようだ。

 外交関係が冷え切っていた中国からの訪日客が14年は大幅に回復。1〜10月累計では201万人と前年同期に比べ80・3%増で、主な国・地域では圧倒的に高い伸び率だった。

 政府は東京五輪が開かれる20年に向けて訪日客数を2千万人に増やす目標を掲げており、ひとまずは幸先の良いスタートを切った形だ。ただ、2千万人を達成するには単純計算で毎月160万〜170万人を稼ぎ出す必要があり、足元の毎月100万〜120万人台から大幅な上積みが必要となってくる。

 課題の1つが地方への誘客。訪日客の大半は依然として、東京から富士山、京都、大阪といった「ゴールデンルート」を周遊している。久保長官は「ゴールデンルート以外の地域にも行ってもらう仕組みづくりを政府全体としてやっていきたい」と語るが、現状では道半ばだ。

 時期的な「ピーク」を増やすことも求められる。従来は夏場に訪日客が偏りがちだったが、14年は桜が見頃となる4月も前年同月比33・4%増の123万人と健闘した。「できれば、訪日客数が減っていく秋に(夏場や4月に続く)3つ目のピークをつくれれば」と久保長官が指摘するように、年間を通じて訪日客数を底上げするような取り組みを進めることが必要となる。

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