マネジメント

島田雅久(マンパワーグループ常務執行役員) 世界80カ国・地域にオフィスを持つ人材サービス企業、マンパワーグループ。同社が四半期ごとに1196社の人事部への聞き取りをもとに実施する雇用予測調査によれば、2015年1〜3月も引き続き、日本では人材不足感が続くとみられる。

 調査対象組織のうち、「増員する」の回答は21%と、14年第1四半期の16%や、第4四半期の19%と比べても増加しており、7業種中6業種が増員傾向にある。同社常務執行役員の島田雅久氏に15年以降の動向を分析してもらった。

マンパワーグループ島田雅久氏が考える労働参加率を高めるキーワードとは

 「建設と運輸は人手不足感が強いです。IT産業は15〜16年に大型システム開発が各社控えており、人材不足感がますます強まるでしょう。有期、無期に限らず採用のハードルはますます高くなると予想されます」

 この不足感を解消するには、労働参加率を高めなければならないと島田氏は指摘する。ここでキーワードになるのは〝女性とシニア〟だ。人材サービス業界では14年、復職を目指す女性向けの就労支援サービスに、自治体からの発注が相次いだ。「2030」を掲げた安倍晋三政権の影響が強いが、15年以降も注意深く見守る必要がある。

 同社は14年、42の国と地域の企業約3万7千社を対象に「第9回人材不足に関する年次調査」を実施。人材の不足感を感じている企業の割合は世界平均が36%。それに比べて、日本は81%と、2番目に割合の高いインドでも67%と大きく差がひらく。この結果は、欧米でみられる人材流動性が日本では少ないことが影響していると同社は分析している。

 一方、この結果から注目すべき市場は〝インド〟だと島田氏は指摘する。全国的なインフラ改善事業の推進や、IT関連企業へのニーズが高まり、人材確保が激化していることが見られるからだ。

 「英語を使いこなせる優秀な人材が国外に流出しており、人材不足感は続くでしょう。一方で、この調査はインドの市場が活況である証明になります。日本企業にとっても、ビジネスチャンスがあるかもしれません」

 人材確保の攻防は厳しい状況だが、その中で市場の流れを読み、先手を打ってチャンスをつかむことが、企業の存続のためには必要だろう。

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