経済界大賞

新たな産業構造の構築に向けリーダーシップを発揮

三木谷浩史

大賞
新経済連盟 三木谷浩史代表理事

 

  「日本が後れを取らないために、新しい産業をつくっていかなくてはいけない」 日本の現状に対して三木谷浩史・楽天会長兼社長は大きな危機感を抱いている。

 1997年にエム・ディー・エム(現楽天)を起業した三木谷氏は、日本で構築されたばかりのインターネットのインフラを使って、新たなサービスを生み出した「IT第2世代」と呼ばれる。 日本興業銀行という、かつてのわが国の産業界の象徴とも言える組織を飛び出し、当時は新たな産業だったインターネットの可能性を信じて突き進んだ。その後の楽天の成長と、事業家としての三木谷氏の活躍については、あらためて述べるまでもないだろう。それが2012年に新経済連盟を立ち上げるモチベーションへとつながった。 

 起業した時も、新経連を立ち上げた時も、共通していた大きな課題は、成長の壁となる規制や社会システムをいかに変えていくかだった。新経連が柱に据える「イノベーション」「アントレプレナーシップ」「グローバリゼーション」の概念から、日本はまだまだ遠いところにいると三木谷氏には映る。14年4月に開催した2回目の新経済サミットでは、世界中からIT、医療、教育、エネルギーなど、さまざまな分野のリーダーが集結し、熱い議論を繰り広げた。「新経済サミットをアジアの一大イベントとし、ダボス会議のような存在にしたい」という三木谷氏。新経連の存在感はグローバルに高まりつつある。
 産業競争力会議の民間議員も務める三木谷氏の考えは、安倍政権の成長戦略にも反映されている。ただし、スマートデバイスやクラウドコンピューティングといったITの進化によって、国家を含めたあらゆるものの在り方が変わろうとしている今、まだやるべきことは山ほど残っている。
 「以前は、50歳になったらもう引退していると思っていた」と語る三木谷氏だが、新たな産業界のリーダーとして、これからも多忙な日々が続きそうだ。

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