経済界大賞

オンリーワンの存在として次の100年に向かう

小林公一

特別賞
宝塚歌劇団 小林公一理事長

 

 これまで数多くのスターを輩出し、日本のエンターテインメント界を支えてきた宝塚歌劇団が2014年に100周年を迎えた。

 舞台に立てるのは宝塚音楽学校を卒業した未婚女性のみという独特の制度を貫き、大衆娯楽の世界で長きにわたり強い存在感を放ってきた。
 宝塚音楽学校元理事長の小林公平氏の長男で、04年から歌劇団の理事長を務める小林公一氏は、「この10年間は100周年を念頭に置いて、劇団の維持発展とともに、時代に合わせた新たな作品づくりにも取り組んできました」と語る。
 そのかいもあって、人気は衰えを知らず、特に100周年で注目を浴びた14年は、メーンの宝塚大劇場、東京宝塚劇場ともに、年間稼働率が100%を超える盛況ぶり。宝塚歌劇団は、女性を中心とした熱狂的なファンがいることで知られているが、最近では男性客も増えているという。地道にファンの裾野を広げる試みを行ってきた成果が着実に出ているようだ。
 海外公演にも力をいれており、13年に行った台湾公演では、キャパシティ1500人の劇場で12回の公演がすべて完売。海外では初めて、チケットの販売から自ら取り組み、高評価を得ることに成功した。一方で、日本での公演チケットを台湾でも販売し、現地のファンを日本へ誘客する試みも行っている。
 長い歴史の中では、テレビの普及など庶民の娯楽の幅が広がり、観客動員が減る苦しい時期もあったという。こうした浮き沈みはありつつも、劇団員の育成手法、組制度、スター制度といった独自の世界を作り上げ、継続してきたことが長く愛されている理由だろう。
 次の100年に向けて、小林氏はこう思いを述べる。
 「オンリーワンの世界を大切にしつつ、多くのお客さまに裾野を広げ、世界に発信していきたい。今後は米国や欧州にも展開していければと思います」

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