経済界大賞

優秀経営者賞 林野 宏 クレディセゾン社長

優秀経営者賞
林野 宏 クレディセゾン社長

業界の慣習に挑戦し、新たなサービスを提供し続ける

 2000年の社長就任以来、独立系のカード会社としてさまざまな挑戦をしてきたクレディセゾンの林野宏氏。ライバルである銀行系、信販系など他のカード会社と差別化を図り、競争優位をつくり出すにはどうすれば良いかを考え続け、実行してきたことが、淘汰の激しい業界の中で生き残ってきた要因だ。

 カード会社のサービスが横並びだった時代から、若者や女性に資産形成のためのサービスを提供したいとしてつくったセゾン投信、小額投資で働く女性でもダービー馬の馬主になれるサラブレットクラブセゾン、ライブや演劇などのチケットを簡単・便利に取りやすくするe+(イープラス)の設立等々、他社に先駆けて次々と新しいサービスを展開し事業の分散化を図ってきた。一定期間が過ぎるとカードのポイントが消滅するというそれまでの慣行を覆し、有効期限のない永久不滅ポイントを導入したのも林野氏だ。
 時には業界のタブーを破ることも恐れないこうした姿勢の根底にあるのは、徹底した顧客満足追求の精神である。
 ピンチに直面したこともある。グレーゾーン金利をめぐる最高裁判決に端を発した過払い金返還請求が全国的に広がった時期には、クレディセゾンの業績も大打撃を受けた。しかし、致命的な傷とならなかったのは、林野氏の先見の明があったからだ。
 社長就任直後から、当時の金利が高過ぎると感じた林野氏は、金利の引き下げを段階的に実行し、最終的には年利24%になっていた。「それをやっていなかったら返還の負担に耐えられなかったでしょう」と振り返る。
 社内的には、女性の登用をはじめとするダイバーシティの推進においても、日本企業の中では先進的な取り組みを行っていることで知られている。
 「とにかく、自分の考えたことが早く実現しなかったり、縛り付けられたりするのが大嫌い」と語る林野氏。今後も常識を打ち破る活躍に期待したい。

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