マネジメント

悩み、課題を解決して「利益」を提供しなさい

 世の中の人間の悩みは、そのほとんどがお金関係か人間関係であると思っていい。私は特に人間関係の悩みが、8割を占めると考えている。

 近著『1000円ゲーム』は、実は営業の極意がこの人間関係の解決にあることを説いたものだ。つまり営業テクニックを、というよりも営業の哲学である。この哲学が理解でき、なおかつ身に付けられれば、営業のレベルが格段に向上するのは間違いない。

 では、いかにしたら人間関係をよくできるか。

 それは相手に利益(りやく)を与えることである。利益を与えられれば、相手は末永くあなたとのお付き合いを願うだろうし、そうでなくてむしろ奪われるような人間関係であると感じたならば、即座に離れてしまうに違いない。

 早く言えば相手の悩み、課題を解決させてあげるのだ。これは、国家間の外交から卑近なサラリーマン生活にまで通ずる普遍的な真理だと思う。

例えば、あなたの上司との人間関係をよくしたいと願うなら、彼の悩みを知るがいい。そしてその悩みを解決する道筋を提供して(教えて)あげればいいのである。

 相手が部下でも、家族でも同じだ。そういう人間関係の対応姿勢を習慣にしてしまえばよい。そうすれば客に対しても同じ対応を自然にできるようになるだろう。

相手(顧客)のことを相手以上に理解する

 相手のことを考え、その人の悩み、困っていることをどうしたら解決できるか考えていく。こうした姿勢は、一方でその人を大きく成長させていくに違いないし、営業という現実世界での収支決算としてみれば、「稼ぐ」という方向に矢印が向かうのである。

 だから年収1億円を超えるような「稼ぐ」人たちというのは、人間的にもレベルが高く、かつそのように、相手に常に利益を与え続けられる人たちということになる。

 私はそうした年収1億円以上のクライアントを、50人以上、抱えている。その中で営業関係の人は、相手(客)に利益を与えるために、相手のことを本当によく知っている。知らなくては、相手の解決すべき課題も悩みも分からない。それが分からなくては、利益を与えられないからだ。

 例えば、マンションを中心とした不動産を販売しているA氏は、36歳で年収が1億7千万円である。彼の実働時間は1日3時間だ。この短時間でこれだけの稼ぎをもたらすのは、なぜか。

 その要因の1つは顧客名簿、もう1つはアプローチとクロージングを分けた働き方だ。

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