マネジメント

 銀行から円滑に融資を受けるためには、日頃から銀行との信頼関係を築いておくことが重要です。今回は、そのための方法について考察します。

銀行・融資係への定期訪問を欠かさない

 銀行との付き合いの中で、銀行の得意先係が、あなたの会社を訪問してくることがよくあるかもしれません。そのような場合でも、せめて3カ月に1回は、あなたの会社のほうから、銀行を訪問するよう心掛けてください。訪問先は融資係です。

 なぜ、融資係を3カ月に1回訪問するべきなのか──。それは、融資係にあなたの会社のことを知ってもらい、好印象を持たせるためです。

 銀行の支店には、預金係と融資係、得意先係の3つの係があります。このうち、融資係は、支店の中で数多くの融資案件を手掛け、なかなか外出できません。そのため、融資審査に際して、書類に記されている内容だけを判断材料にしがちですし、表面的なデータだけで、あなたの会社に悪印象を持ってしまうおそれもあります。

 また、融資係から見れば、あなたの会社も、「融資を申し込んでくる多数の中の1つ」でしかないかもしれません。

 ですから、少なくとも3カ月に1回は、融資係と直接対面する機会を設け、自社のプレゼンスを高めておくことが重要となるのです。

 融資係を訪ねる際には、「業績試算表や資金繰り表を渡す」という名目を掲げると、訪問がしやすくなります。

 また、訪問時には、30分程度の対話で十分です。それだけで、融資係にとってのあなたの会社は、「その他大勢の一社」から「顔を知る一社」へと変わります。

 さらに、会話の中で、経営計画書などを用いながら、会社の将来ビジョンを語れば、融資係に一層良い印象を与えることが可能になります。

 銀行の融資審査において、融資稟議書に否定的な意見を書くのはいつも融資係です。なぜならば、融資係は「融資の貸し倒れを出さないこと」によって上から評価されるからです。その融資係があなたの会社に良い印象を持ち、融資審査の稟議書で前向きな見解を書いてくれれば、審査がかなり通りやすくなるはずです。

銀行員に会社を定期訪問させて、融資に役立てる

 融資係に対する定期訪問と同じく、銀行サイド──具体的には、あなたの会社を担当する銀行の得意先係に、あなたの会社を月1回の頻度で定期訪問させることも大切です。

 得意先係は、各支店における融資営業の担当者であり、より多くの企業を訪問し、より多くの融資案件を獲得する使命を帯びています。したがって、銀行から融資を受ける際には、融資係に直接融資を申し込むよりも、会社を訪問してくる得意先係に融資を提案させ、その流れの中で融資を申し込んだほうが、物事がスムーズに運びますし、融資審査の流れも円滑になります。

 ですから、融資係の元を3カ月に1回の頻度で訪問するのと併せて、その銀行の得意先係に、あなたの会社を月1回のペースで訪問させる流れを作ります。こうすることで、銀行からの融資がより受けやすくなるのです。

 銀行の得意先係に、あなたの会社を月1回の頻度で訪問させるには、彼らに、その「名目」を与えなければなりません。得意先係にとって、何ら名目もなしに企業を訪ね、「何しに来たの」と冷たくあしらわれるのは、ツライことだからです。実際、会社から冷たくあしらわれるのを恐れ、名目もなく企業を訪問するのを避けようとする得意先係は少なくないのです。

 そこで、彼らが訪問しやすい名目を作ります。それは、「1カ月に1回、試算表を取りに来て」といったものでいいでしょう。こうした名目さえあれば、得意先係は、毎月1回のペースで、あなたの会社を気軽に訪問できるようになるのです。

 そして、得意先係が訪問してきたら、試算表を渡して終わりではなく、30分ぐらい応接で会話をするようにします。

このとき、営業力のある得意先係ならば、訪問の都度、企業に対する何らかの提案を持ってくるものです。ただし、そうではない得意先係も中にはいます。

 ですから、得意先係には、訪問の都度、必ず提案を持参するよう働き掛けてください。要するに、あなたの会社への訪問時に、必ず何らかの提案をさせるよう仕向けるということです。

最後に融資に効くのは人間関係・信頼関係

 当たり前の話ですが、銀行員とて人間です。見ず知らずの企業よりは、人間関係が築けている企業の方が、融資もしやすくなります。

 とはいえ、融資を申し込む直前になり、慌てて銀行との良好な人間関係を築こうとしても、「時既に遅し」で、うまくはいきません。その意味でも、日頃からの信頼関係の構築が重要なのです。

 

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