政治・経済

德川家広德川 高齢者が投票に行き、若者が投票しない結果、社会保障が手厚くなり、教育に関する公的支出が貧弱なままになったという問題もあります。その好例が、子どもの貧困率が高くなっている事実です。人口減に対する即効性のある施策は、貧困家庭の子どもの支援です。まだ生まれていない子どもについて何かするのではなく、既に生まれている子どもの生産性を上げるわけですね。例えば、全国に200万人いるシングルマザーに対して、子ども1人当たり毎年100万円給付する。教育水準が上がれば10年後、20年後の生産性の向上に直結します。財源は日銀がお札を刷るので賄えばよいでしょう。

山田 大賛成ですね。人口減少は喫緊の課題で、もっと国の施策として前面に打ち出すべきでしょう。シングルマザーでも未亡人、離婚女性、未婚女性で税制が違っています。例えば、「寡婦(夫)控除」の制度は、一部の自治体を除いて未婚女性は適用されていません。また、日本の堕胎は、統計上で年間約20万件。統計に含まれていない数もカウントすると約40万件ともいわれています。この子たちがちゃんと生まれるだけで、少子化問題はだいぶ緩和されるでしょう。単に、待機児童の解消とかを話し合うのではなく、根本的な施策に取り組まなければ、地域主権の前に労働人口も先細りとなります。

進次郎は〝ハンサムな小沢一郎〟になれるか

鈴木 今の子どもの問題もそうなんですが、どこまで政治が仕組みを作り、政策でカバーし、どこから先が自立なのか。「政治が何でもしてくれる」というのを変換しなければダメだと思う。

德川 労働行政と福祉行政、教育行政、産業行政、皆バラバラですね。これらをまとめたほうがいい。どんな職業が発生するのか、その職業に従事し生計を立てるにはどういう教育が必要か、その人の生涯所得から行って、辞めた後はどのようなケアが適切か、という具合です。つまり現在の霞が関には、ライフサイクルをまとめてカバーする役所が存在しない。もちろん、行政の区分けには効率面や政策実施の容易さなど、意味はあります。省庁にまたがる政策問題は、政治が先頭に立って取り組みませんと。

鈴木 まさに政治主導の必要性が説かれているわけですが、今の内閣で「特命大臣」がそれに当たりますよね。政治がある課題に対して横串を入れるわけですが、機能していませんよね。

山田 半年ほど前に、野田聖子総務会長(当時)と話す機会がありました。その時、人口減少対策を今後、どのようにしていけばいいかという議論になり、「例えば、会社でいうホールディングスを内閣府にすればいいじゃないか。人口減少という旗印のホールディングスにして、その下に財務省や厚労省、経産省が置かれる。各省庁の施策は、この内閣府の旗印に沿ったもので立案され、予算編成もされる」というアイデアが出ました。

鈴木 霞が関のホールディングス化って面白いですね。

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