政治・経済

 2013年の漁業就業者数が約18万人と過去最低を更新するなど、今や日本の漁業の現場は、IT(情報技術)とロボット技術なしでは成立しない状況だ。農業と異なり魚介という海中の資源量の把握が重要な漁業は、ITによるサポートが漁獲量アップに直接的にかかわってくる。それだけに、こうした技術力向上が漁師不足解決に向けた喫緊の課題ともなっている。

 そうした中、最近、水産庁で「すごい魚探」の通称で開発が進められている魚群探知機がある。これはイルカの持つ優れた超音波探知(ソナー)能力を活用した〝次世代型〟計量魚群探知機のことだ。この技術を使えば、理論的には従来のように魚群量だけではなく、魚種や魚体長まで把握できるという。

 水産庁は15年度に約5千万円を予算化。研究機関と協力し、この魚群探知機の開発を加速。2年以内の実用化を計画している。水産庁海洋技術室は「多くの魚種を擁するアジア水域で魚種別の資源管理や、ソナー探査が困難な海底や河川などでの魚群探査も可能になるかもしれない」と期待しているようだ。

 また、同庁では15年度に打ち上げ予定の気候変動観測衛星(GCOM︱C)を活用し、沿岸漁業や養殖業に有害な赤潮の発生予測の高精度化も目指している。観測の解像度を4倍に高めることが可能となり、海洋生物やプランクトンの量の詳細なデータまで取得できるようになる。3年かけて、赤潮により養殖ノリの色落ち被害が顕著な有明海で実験を開始する。

 このほかにも、水産総合研究センターなどが巻き網船の補助艇を無人化する「ロボット補助艇」や、船の船底や養殖場の網を清掃する「船上ロボット」、干潟を耕す「耕耘ロボット」などの開発が活発化。漁業現場のIT化とロボット化は着々と進んでいる。将来的には自動で魚を釣り上げるような技術も生まれるかもしれない?

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