政治・経済

内閣府機能の肥大化に対しスリム化を求める動き

 7月8日の衆議院本会議で可決され参議院に送付された「内閣の重要政策に関する総合調整等に関する機能の強化のための国家行政組織法等の一部を改正する法律案」、別名「スリム化法案」の行方に注目が集まっている。

 2001年の中央省庁再編に伴って、内閣機能の強化を目的に設立された総理府から衣替えした内閣府には、内閣官房とともに各省間の調整が必要とされる任務が集中。

 特に小泉純一郎政権以降は官邸主導の傾向が強まったことから、調整が必要な場合は内閣府に担当部署をつくるといったことが当たり前になってきた。

 実際、内閣府には各省の出向者も多く、「本籍地の省庁の意向を官邸に伝えることや政策に反映させる上で、出向させている」(ある省の幹部職員)ことが常態化してきた。

 調整機能を持たされる内閣府にとっても、各省の政策に精通している人材がいなければ成り立たず、暗黙の了解としての内閣府の肥大化が進んできた。

 ただ、内閣府幹部でさえも「自分でもよく分からない業務がある」と自嘲気味に話すように、8人の特命担当大臣が経済政策や防災、沖縄、科学技術など兼務も含めて13分野を担当する状況は、さすがに問題という認識も出始めていたのも事実だ。

 今回のスリム化法案では食育推進など9つの業務を各省に移管することを掲げているものの、既に新たに内閣府に担当部署を新設することを前提とした政策も見え隠れする。今回はスリム化法案を出している手前、自民党の行政改革推進本部が厳しくチェックしているものの、今後は不透明だ。

 01年の省庁再編も内閣機能の強化と同時に行政のスリム化がうたわれていたが、10年以上が経過する中で、内閣府は機能強化されると同時に肥大化も進んできた。スリム化法案が成立しても一過性のものとなってしまわないのか。

 法案成立だけでなく、政策立案に携わる官僚や国会議員の姿勢や認識も変革できるかが注目される。

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