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同性カップルの支援に動き出す自治体 保坂展人・世田谷区長に聞く

同性カップルの支援に動き出す自治体 保坂展人・世田谷区長に聞く

差別解消に70%の区民が同意

―― 同性カップル証明書、またはそれに準ずるものをいつごろ発行する予定ですか。

保坂 今年3月の時点で、半年をめどに発行したいと表明しました。それが同性カップル認定書なのか違う形になるのかはまだ未定ですが、いずれにせよ、今年中には何らかのものを出す準備をしています。世田谷区の男女3千人にアンケート調査を行ったところ、性的マイノリティーの差別解消に区は取り組むべきと答えた区民は70%に達し、否定的な意見は4・8%しかありませんでした。これは1つの民意ですから、比較的無理のないところから始めるつもりです。

―― 同性カップルの養子が、保育園へ入園する場合などに関しても一般的な家庭と同じ条件にするといったことは。

保坂 現行の制度は男女で世帯をつくること以外を想定していません。私が知る珍しいケースでは、お互い離婚経験がある女性同士のカップルで、それぞれの連れ子とともに世帯を形成している家庭がありました。そういう場合に世帯に準ずる形としてどこまで扱えるのか、区でコントロールしている制度については考えないといけません。ほかにも、区で自己完結にできるものとしては区営住宅への入居条件などもあります。それらをどう扱っていくかが、これからの課題でしょう。

 また、同性カップルのパートナーシップについては離別・解消の問題も付随してきます。証明書を出した場合、別れることになった際には取り消しの制度をつくるかどうかなども考える必要が出てきます。そこまで踏み込むと複雑な問題が増えてくるので、さらなる議論を重ねる必要があります。

―― 上川あや区議のように自身が性的マイノリティーだったり、保坂区長のように以前から関心を持っている方がいる自治体は取り組みが進むかもしれませんが、全国的なムーブメントにはなり得るのでしょうか。

保坂 実際には、有名な政治家や国会議員の中にも、性的マイノリティーはいると思います。ただ、日本では公職に就いている人間がそれを明らかにすることに対しては、まだ偏見が強いのが現実です。少なくとも一定の確率で性的マイノリティーがいるというのは事実なので、世田谷区では自分が区長になる前から学校で教職員への研修を行ったりしてきました。中には、LGBTの権利保障を行うと、少子化が加速するといった意見もあるようですが、社会的に承認されていなくても子育てしているLGBTの方々は既にいるわけですから、しっかり対応していくべきだと思います。

 
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