政治・経済

女性活用の陣地?宗像直子氏が首相秘書官に

 政府は2013年11月に女性初の首相秘書官に就任した山田真貴子氏(54歳)の後任に、経済産業省貿易経済協力局長の宗像直子氏(53歳)を充てる人事を決めた。安倍晋三首相の進める「女性活用」を如実に反映した人事で、経産省内では宗像氏を将来、経済産業審議官に充て「経産省初の女性の次官級ポスト」として迎え入れる“布石人事”と読む向きが強い。

 宗像氏の前任の山田氏は憲政史上初めての女性秘書官に登用されており、宗像氏は女性として2人目の首相秘書官となる。関係者は「今後は秘書官という立場でテレビや紙面で安倍首相の後に映り込むことも増える。まさに女性活用のイメージ戦略にのっとっている人事」と読む。

 宗像氏は山田氏と同じ1984年旧通産省(現経産省)に入省。14年7月に同省初の女性局長に就任した。菅義偉官房長官は宗像氏を総理秘書官に起用した理由について、「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)などの経済連携交渉を中心とする通商政策の推進に強力なリーダーシップを発揮してきた」ことを挙げた。

 一方で、経産省内での宗像氏の評価は必ずしも良いものだけではない。「通商政策局時代はTPPばかりで、他の新興国対策などは他に任せていた」、「製造局繊維課長時代は目立つファッション政策ばかりやっていた」などなど。「全体の調整が必要な秘書官の業務は向いていない」と断言する人もいる。

 安倍首相の肝いりでもある「女性活用」は官邸主導で行われている。「官邸ににらまれたら官僚人生は終わり」(経産省関係者)と怯える官僚が増え続け、今や役人は官邸の顔色ばかり伺う状況になっている。

 安倍内閣は「女性の活躍」推進を掲げ、審議官級以上の幹部職の女性は昨年の23人から7人増えて30人になり、中央省庁幹部全体の4・7%となる。

 「出世したければ女になれ」。ある政府高官が冗談交じりにつぶやいたこの一言が、今頃になりズシリと心に響いてくる。

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