マネジメント

経営の極意① 「超一流」とはどんな人間か?

 1年かけて、年収3千万円を達成する超一流の営業マンに育てようと、「超一流営業マン養成講座」を始めた。東京と大阪で30人ずつの受講生なのだが、募集した途端、あっという間に枠が埋まってしまった。

 本物の「営業マン育成講座」がいかに少ないかの証左だろうが、それだけに育成を約束したこちらも真剣だ。

 さて、講座では超一流の営業マンとは何かというところから、スタートしている。私が考えるその条件とは、次の4つである。

 まず、自分が社会・顧客に「提供できる価値」を知っていることだ。自分の強みがどこにあるか、その「己」を知らなくては、話にならない。

 次に、「提供できる価値」がナンバー・ワンか、それともオンリー・ワンなのか。そのいずれかでなければ超一流にはなれない。しからば、そのいずれかになる方法を知っていなくてはならない。

 さらに、自分の価値と相手(社会・顧客・会社)の価値をマッチングさせて、両者の価値を上げるためのレバレッジを持っていることである。

 営業とは価値のやり取りである。つまり相手の価値需要にこちらの価値供給をマッチング(合致)させる必要がある。営業を通じて互いの価値が高められるような、レバレッジ(てこ)を営業マン自体が持っていなくてはならない。

経営の極意② 惜しみなく与えるギバー、自分を優先するテイカー

 最後の条件は、こうした営業活動を通じて儲けたお金を、独り占めしてはならないということ。必ず社会、周囲と分かち合うようにしていかなくてはならないのである。

 いずれの条件も「ねばならない」の連発で恐縮なのだが、一見してお分かりのように、世間に流布する営業マンの定義とは根本的に異なっている。超一流とはトップである。トップの「神髄」とは何か、を理解させたいのだ。だが、ここに書かれたことを読むだけでは、理解できない。当然だ。そんな簡単なものじゃない。1年かけて心身で理解し、体得していく必要がある。

 それにしても、もう少し分かりやすく超一流の営業マンとはどんなものか示しておくと、私の著書『年収1億円思考』以下の、年収1億円シリーズに登場するメンターたちであると言えばよいだろう。

 さて、アダム・グラントのベストセラー『GIVE&TAKE』(三笠書房)では、人間を3つのタイプに分けている。ギバー(人に惜しみなく与える人)、テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)、マッチャ―(損得のバランスを考える人)である。

経営の極意③ お金と生き方に表れる4タイプの人間

 これはたいへん面白い人間類型だ。

 アダム・グラントは最初はテイカーが勝つように見えるのだが、最後の勝利はギバーが手にすると書く。

 そして、なぜ成功したのかを成功したテイカーに聞くと「才能だ」と答えるのに対して、成功したギバーは「運が良かった」と答えるとしている。テイカーがあくまで自分を中心に考えるのに対して、ギバーは天を含めて周りのすべてを協力関係と見ることを示している。

 このアダム・グラント流の人間類型を借景にして、私はお金との関係で人間を4つのタイプに仕分けした。

・格好良いお金持ち(ギバー)

・格好悪いお金持ち(テイカー)

・幸せな貧乏人(マッチャー)

・不幸せな貧乏人(テイカー&テイカー)

 以上の4タイプだ。いずれも、お金とその人の生き方が深く関わっている。たとえお金持ちでも、テイカーのように格好悪い生き方の人もいれば、ギバーのように、格好良く、かつお金持ちという人もいる。それぞれが彼の評価に直結するのである。

 

[今号の流儀]
自分がギバーなのかテイカーなのか、一度じっくり考えよう。

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