政治・経済

 北太平洋の公海に生息するサンマなどの資源保護に向けた「北太平洋漁業委員会(NPFC)」の初会合が9月3日、東京都内で開かれ、サンマの資源量を維持できる漁獲量を2017年中に算定し、漁獲量管理の議論を始めることで合意した。サンマの漁獲量の激減は中国や台湾などの乱獲が原因のひとつとされる。会合で日本は中国漁船の削減を求めたが中国は反対。日中関係の対立がサンマ保護にも及んでいる形だ。

 会合では、17年までに資源維持が可能な漁獲量調査の実施や、漁船の数の急増を抑制することで合意。漁船に発信装置の取り付けを義務付けた監視制度や、許可漁船を同委の事務局に登録する制度なども決めた。

 ただ、急増する中国漁船の隻数削減を求める日本の提案に対し、中国は「後から漁獲に参加した国を差別している」という理屈を主張し反発。今後、2国間で協議を続けるが「中国が日本の提案に従うかは不透明だ」(水産庁関係者)。合意に名を連ねたカナダ、ロシア、韓国、台湾に中国の反発行動が波及すれば、NPFCの今後の活動にも影響しかねない。

 日本はこれまで主として排他的経済水域(EEZ)内で漁獲し、資源との共存を目指してきた。一方で中国、台湾は日本漁船の約5倍の1千トン級の漁船で大量漁獲を続け、日本近海に来遊する前の稚魚まで多く獲られてしまうという。

 実際、日本の漁獲量は08年の34万3225トンをピークに減少が続き、13年には14万7819トンに激減。対して台湾は中国向け輸出が拡大した08年以降に毎年10万トンを超え、13年には初めて日本の漁獲量を上回った。中国も14年までの2年間で約40倍の7万6千トンに急増。その多くが台湾と同様の1千トンクラスの漁船だ。

 日本人の食卓に欠かせないサンマの資源量保護のため、中台の乱獲を阻止できるか。NPFCの事務局を置く日本が保護対策を主導できるかがカギを握るといえそうだ。

 

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