政治・経済

財務省の軽減税率案に公明党が反発

 消費税率を10%に引き上げる際の負担軽減策として、財務省が自民・公明両党に示した還付金制度が波乱を呼んでいる。

 軽減税率の導入を主張してきた公明党は「痛税感が和らがない」として猛反発。これから運用が始まるマイナンバー制度の個人番号カードを前提としていることも、「毎回、買い物をのぞかれているようで不気味」と世論の怒りを呼んでいる。

 9月17日現在、決着はみていないが、財務省案の見直しは必至の情勢だ。

 「日本型軽減税率制度」と称する財務省案は次のようなものだ。

 まず、消費者は買い物するときに、来年1月から交付が始まる個人番号カードをレジの端末にかざす。酒類を除く飲食料品なら、税率の2%にあたる金額が、新設される政府のデータセンターに保存される。1人当たり一律年4千円を上限に金額がたまり、後で還付される。外食も同様の仕組みだ。

 こうした案は、公明党が主張する軽減税率案と根本的に異なり、同党の中から反発が起きている。

 メディアなどでも、

「データセンター設置に多額の費用がかかり、国民負担が増える」

「個人番号カードの普及や専用端末の設置が進むか不透明」

「データセンターへのサイバー攻撃が心配」といった数々の批判が吹き出している。

軽減税率をめぐり狂った財務省の戦略

 こうした声を受け、政府側からも財務省案の修正を容認する声が出てきた。

 麻生太郎財務相は9月15日の会見で「(財務省案に)こだわるつもりはない」と述べ、やむを得なければ修正もあり得るとの考えを示している。

 そもそも今回の案は、名前に「軽減税率」と付けて、導入を主張してきた公明党の顔を、形の上だけでも立てようとする財務省の意図が透けてみえる。

 ただ、想定以上の反発の強さに、財務省の戦略に狂いが生じた格好だ。

 今後、自民・公明両党で協議を進めるが、官邸は調整に乗り出さず、静観の構えとされている。

 協議しても落としどころがみつからなければ、年末まで増税時の負担軽減策がまとまらない事態も想定される。

 

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