政治・経済

既存空港の追加指定は福岡空港が初

 福岡空港の発着回数急増を受けて、国土交通省は夏ダイヤが始まる来年3月27日から航空法に基づく「混雑空港」に指定することを決めた。発着回数を制限するとともに、新規就航にも国の許可が必要となる。福岡空港は滑走路が1本しかないが、格安航空会社(LCC)の就航が相次いでおり、国内でも最悪の混雑ぶりとなっていた。

 混雑空港とは、1日または一定時間当たりの離着陸回数を制限する必要がある空港のことを指す。混雑空港への就航には国交相の許可が必要で、航空会社への許可の有効期間は5年となっている。

 国交省は2000年に成田、羽田、関西、伊丹をそれぞれ混雑空港に指定しており、今回の福岡は5カ所目となる。既存空港を追加指定するのは、福岡が初めてとなる。

 混雑空港への指定に合わせて、各国の航空会社でつくる業界団体のIATA(国際航空運送協会)も、3段階で示す混雑のレベルを見直す。今回、福岡は最も混雑度が高く、羽田や成田と同じ「レベル3」の空港に指定する。IATAでは現在、福岡を新千歳や関空、中部と同じ「レベル2」に指定しており、実情に沿って変更する。

混雑で遅延の常態化が深刻な福岡空港

 福岡空港をめぐっては国交省が今年度から全長2500メートルの2本目の滑走路の整備事業に着手。来年度は調査・設計や無線施設の整備を行い、24年の完成を目指している。だが、当面は2800メートルの滑走路1本のままの状態が続く。

 発着容量は年間14万5千回だが、LCCの新規就航もあって12年には処理容量を超える15万1千回を記録。さらに13年には16万7千回に達した。今後も発着回数の増加が見込まれており、福岡空港は完全に「オーバーフロー」状態だ。

 発着回数の増加に伴って福岡では発着便の遅延が常態化している。とりわけ夕方以降の便の遅れや、午後10時以降に発着する便の増加が深刻な問題となっていた。

 国交省は今後、福岡空港で1時間当たりの発着回数の基準を設ける。空港内に事務局を設置し、基準を超える回数の運航はできなくなる。それでも、混雑が激しい午前と夕方は基準を上回る見通しで、既存の発着便は引き続き運航を続けられるが、減便となった場合には新たな就航を認めないという。

 福岡空港に国際線が就航してから50年。同空港の国際線利用者は年間370万人と全国5位にまで成長した。福岡空港ビルディングの麻生渡社長は「福岡空港は順調に国際化が進んだ」とするが、アジアのハブ空港を目指すには滑走路増設に加え、韓国や中国以外からの集客拡大も必要となりそうだ。

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