文化・ライフ

英エコノミスト誌が発表した2015年度世界MBAランキングで、日本の大学の中でトップになったのは、東大や京大、慶應義塾大学でもなく、新潟の「国際大学」だった。国際大学は昨年の96位から90位にランクアップし、日本の大学の中ではトップ。日本で唯一、100位以内にランクインした国際大学とは、どんな大学なのだろうか。[提供:ZUU online]

国際大学はMBAランキングでトップ100にランクイン

 国際大学は1982年、経済界、教育界などの強い支援を背景に、国際社会で活躍できる高度な専門的知識を持った職業人を育成てるために新潟県魚沼市に設立された大学だ。といっても学部はなく、国際関係学研究科修士課程と、国際経営学研究科修士課程の2研究科で構成される日本初の大学院大学である。

 日本の高等教育機関としては初めて英語を学内の公用語としているほか、優秀な留学生を受け入れやすくするため秋入学を採用。これも日本初だ。そのためか約300人いる学生のうち日本人は1割程度で、大半を留学生が占める。

 全学生は、南魚沼市のキャンパス内の学生寮に住んでおり、世界各国(主にアジア)から派遣された政府職員、日本での就職を目指す留学生、日本企業の派遣学生(国内留学生)など多彩な経歴をもつ留学生たちと生活を共にする中で、異文化間でのコミュニケーション能力を磨く。

 MBAランキングでトップ100にランクインしている、トップスクールとの交流(交換留学生の送り出しおよび受け入れ)が、国際大学MBAプログラムの大きな特徴の一つとなっている。それはたとえば、米国のダーデン経営大学院(2位)、タック経営大学院(3位)、欧州のIESEビジネススクール(14位)、 ウォーリック・ビジネススクール(18位)、ESADEビジネススクール(21位)などだ。また50位以下でもSDAボッコーニ経営大学院(50位)、EMリヨン・ビジネススクー ル(70位)、インド経営大学院アーメダバード校(60位)、NUSビジネススクール(87位)などの大学と交流がある。

 そのような背景もあり、文部科学省は2014年9月、国際競争力の強化に取り組む大学を支援する「スーパーグローバル大学創成支援事業」の「グローバル牽引型大学(全国24校)」に指定した。

 エコノミスト誌では、MBAランキングに加えて、修了生の国際性(23位)、修了3カ月後の就職率(31位)のカテゴリーでも同大学を高く評価している。

卒業生の大半の連絡先を把握、国際大学はグローバルな人脈づくりを後押し

 MBAランキングにランクインしたのは、国際経営学研究科だが、国際関係学研究科も高い評価を得ている。2014年のフランスの大学評価機関Eduniversalが発表した「The Best Masters Ranking worldwide」では、公共経営・政策分析プログラムがアジア10位、国際開発学プログラム(国際開発学修士)がアジア15位、国際開発学プログラム(経済学修士)がアジア24位にランクインしている。

 新入学生から院生に至るまで、すべての課程において教授陣とマンツーマンに近い、手厚い教育が行われる同大学の特筆すべき点は、グローバルな人脈づくりが可能なことだ。

 卒業生の大半が連絡先を把握し、学生たちは卒業後も連絡を密に取り合っているという。卒業生・在学生の全員が人脈ともいえる稀有な大学である。このネットワークを活用して、世界中でビジネスを展開することができる。

 もう一点、附属の研究施設が充実していることも加えておきたい。国際大学の附属研究施設の中で、グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)は米・ペンシルバニア大学の「シンクタンクと市民団体プログラム」が発表した年次報告書『2014年世界有力シンクタンク評価報告書』において、「世界のトップ・シンクタンク Science & Technology部門」の第31位にランクインした。

 報告書では、総合・地域別・研究分野別・目的別の4つのカテゴリーで、世界のトップ・シンクタンクをランキングしているが、GLOCOMは、13ある研究分野別カテゴリーのうち、「Science & Technology部門」第31位(日本第3位)で、初めてランキングされた。

国際大学は仕事を辞めずに就学可能

 国際大学の入試は、国内居住者については入学試験の成績および出願時の提出書類により総合判定される。海外居住者は書類による選考が行われる。2016年度の募集定員は国際関係学研究科が125人(国内居住者25人程度、海外居住者100人程度)、国際経営学研究科が90人(国内居住者30人程度、海外居住者60人程度)である。

 国際経営学研究科では、社会人特別選抜も実施される。出願資格は所属する企業・団体などからの推薦により出願し、在職のまま就学することが承諾されている国際経営学研究科への入学志願者(就学期間中の休職も含む)であることだ。そして所属する企業・団体等の人事担当責任者が作成した就学承諾書の提出が必要だ。 

 入学試験の成績及び出願時の提出書類により総合判定し、GMAT/GREスコアの提出に代え、IUJ Mathテストでの受験が可能だ。TOEFL、IELTSまたはTOEICの成績証明書の代わりに、所属する企業・団体を通じて受験したTOEIC-IP(団体特別受験制度によるTOEIC IPテスト)のスコアを提出することもできる。MBA取得に興味のある大学生や社会人は、トライしてみてはいかがだろうか。(ZUU online 編集部)

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