政治・経済

 当初、11月中に終了するとしていたマイナンバー通知カードの配達が11月11日時点で全体の1割程度にとどまっていたことが分かり、総務省や日本郵便、国立印刷局の間で遅延の責任問題が浮上している。

 高市早苗総務相は13日の閣議後記者会見で、大幅遅延の原因について「国立印刷局の製造や搬入工程で当初予定より最長で1週間遅れた」と説明し、通知カードの製造を担当する国立印刷局の工程遅れが第1の問題だと指摘した。「一部の地域では、さまざまな事情で12月にずれ込むかもしれない」と政府の当初予定より遅れて、年賀状やお歳暮の繁忙期に差し掛かる見通しにも言及した。しかし、来年1月からというマイナンバーの利用開始スケジュールは見直さない考えを強調した。
 高市総務相は、印刷局の作業計画について「印刷は11月15日、郵便局への差し出しは22日までに完了する予定」と述べたが、一方で、「まずは正確に届けるのが何より。配達が12月下旬までかかると、税に活用するために企業が従業員から番号を集める作業も厳しくなるので、1日も早くお願いしたい」と1月からの利用開始に影響が出ないよう要請した。
 ただ、印刷局から日本郵便への通知カードの搬入は11月11日までに3分の1が済んでおり、配達作業も予定より相当にずれ込んでいるのは否めない。何より、ご配達や意図的に本人確認をせずに配達するなど、配達作業の不備が日を重ねるごとに増えている状況で、高市総務相も気が気ではないようだ。
 そもそも、かつてない規模のシステム化に向けて余裕のないスケジュールを知りながら進めてきた総務省にも責任の一端はありそうだが、そこは政府の責任にもつながりそうだ。高市総務相も忸怩たる思いがあるのか、「夕方や休みの日など限られた時間の中で配達する人は大変だと思うが、丁寧かつ迅速にできる限りのことをやってほしい」と配達員をねぎらう言葉も。これ以上問題が起きれば年内の配達完了がいよいよ厳しくなる情勢で、関係者は一様に「何も起こらないでほしい」(日本郵便幹部)と祈る思いだ。

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