国際

日本を訪れたインド人が驚き、感心すること

 何世代にもわたって、日本は多くのインド人にとって最も憧れる国だった。こんなにもたくさんの国がある中で日本は常に特別な存在なのである。

 多くのインド人が日本を訪れたわけではなく、また、日本はインド人にとって人気の留学先や就職先でもない。しかし、日本に足を踏み入れたインド人は、次に述べるようなことを、驚きをもって知るようになる。

 よく言われるのは、日本では電車が時間通りに到着し、落とし物が戻ってくる。水道水は汚染されておらず、人々は整然と列に並ぶ。映画料金はびっくりするほど高い(インドの映画料金はとても安い)などだ。しかし、インド人が真に驚くのは次に挙げる事実である。

1・ハイテクトイレ

 さまざまな素晴らしい機能を備えた日本の温水洗浄付きトイレ機器は、外国人、とりわけインド人を驚かせる。温かい便座、自動で開閉するフタ、ボタン1つで洗浄と乾燥ができ、自動の掃除機能までついている。公共のトイレには、緊急時の呼び出しボタンや、きれいに巻かれたトイレットペーパーが備わっている。そして特筆すべきは用を足すときに消音用にせせらぎなどの音が流れるトイレ用擬音装置である。あるインド人などはその音に合わせて踊ってしまったという。そしてもちろん、下水処理システムすべてが素晴らしい。インドのほとんどの家ではトイレだけの空間はないのであるから、このハイテクトイレ1つだけでも、一般のインド人の想像をはるかに超えている。

2・自動販売機

 飲み物、タバコ、食べ物など、ほとんど何でも購入できる。さらには7の数字が3つ揃ったらもう1本タダでもらえるなどの当たり機能がついているものもある。最新式のタッチパネル形式で、スマホ世代にはぴったりマッチしている。インドでは、自動販売機を設置するのは、セキュリティーその他の問題がありいまだ不可能である。いつでも、どこでも購入できる上、温かい飲み物、冷たい飲み物を選べるというのがまたインド人を驚かせている。

3・タクシー

 タクシーもまた、自動で開くドアでインド人を驚かせている。運転手はプロフェッショナルで、料金は決まっている。メーターに表示されるのはすべてを含んだ料金である。それ以上でもそれ以下でもない。料金でもめることもなく、チップを渡す必要もない。タクシー運転手にチップを渡しても断られることがある。日本のタクシー運転手はそのプロフェッショナルな仕事ぶりと正直さで知られている。タクシーに何か忘れ物をしたと連絡すれば、タクシー運転手が届けてくれることもある。外国人だけでなくインド人さえタクシーやリキシャの運転手に騙されるインドでは考えられない状況だ。

4・娯楽の数々

 日本ではパチンコ店がどこにでもある。24時間合法的に遊ぶことができる。一方、インドではカジノもパチンコもない。日本ではマンガ喫茶は24時間開いており、そこで生活することもできる。インドでは法律で決められているため、一般のインターネットカフェで15分パソコンを使用するにもIDカードを求められる。インドで娯楽と呼べるものはボリウッド映画くらいである。

5・何でもラッピング

 ラッピングされたギフトや、その他どんなものでも、奇麗に包装されている。インドのように破損したパッケージで売られているものはない。日本のパッケージと製品デザインには、多くのエネルギーと時間がかけられている。日本の伝統的なラッピング術やラッピングのための素材を見るだけでも、日本がさまざまな種類、形のものを包むために美しく機能的なラッピング術を培ってきたことが分かる。一般的にパッケージについて取り立てて気にすることのないインドでは考えられないことだ。

インド人が心奪われ、驚く日本の当たり前

 時間厳守、仕事・ビジネスに関してタフな意思、「お客さまは神様です」などの考え方とともに、日本人が当たり前と考えることや月並みと感じることも、インド人にとっては心奪われるようなことであったりする。それは、経済的、社会的な考え方のギャップによるもので、インドは日本よりも50年発展が遅れていると言う人もいる。インドの一般人は日本や日本での生活について、驚いたり、感心したりせずにはいられないだろう。

関連記事

好評連載

グローバルニュースの深層

一覧へ

習近平政権下の中国経済と新時代の到来

[連載] グローバルニュースの深層

グローバルニュースの深層

[連載] グローバルニュースの深層

原油事情に関するロシアの分析

[連載] グローバルニュースの深層

プーチン露大統領の内外記者会見

[連載] グローバルニュースの深層

中間選挙後の米国を展望する

[連載] グローバルニュースの深層

中国を制するものは世界を制す

変貌するアジア

一覧へ

鴻海によるシャープ買収のもう1つの狙い

[連載]変貌するアジア(第37回)

変貌するアジア

[連載]変貌するアジア(第36回)

SDRの一翼を担う人民元への不安

[連載]変貌するアジア(第33回)

開催意義不明の日中韓首脳会議

[連載]変貌するアジア(第32回)

朱立倫の総統選出馬と台湾海峡危機

津山恵子のニューヨークレポート

一覧へ
無農薬野菜

[連載] 津山恵子のニューヨークレポート(第20回)

CESの姿が変わる花形家電よりもネットワークに

[連載] 津山恵子のニューヨークレポート(第19回)

米・キューバ国交回復のインパクト

[連載] 津山恵子のニューヨークレポート(第18回)

クリスマス商戦に異変! 店舗買いが消え行く

[連載] 津山恵子のニューヨークレポート(第17回)

格差問題が深刻化する米国―教育の機会格差解消にNY市が動き出す

ビジネストレンド新着記事

注目企業

一覧へ

家族葬のファミーユが目指す「生活者目線で故人に寄り添う」葬儀の形

家族葬のファミーユは家族や親族など故人の近親者だけで施設を貸し切って行う「家族葬」のパイオニアだ。創業者・高見信光氏は異端児と言われながらも旧態依然とした業界を変えてきた。その思いに共感し、異業種のリクルートから転じて社長を引き継いだ中道康彰氏も業界の常識を打ち破るため奮闘している。文=榎本正義(『経済界』2…

不動産のノウハウや技術を生かしサステナブルインフラへ―いちご

次世代車向け先進技術を応用する日本発プラットフォーマー ―イーソル

新社長登場

一覧へ

「若者需要の開拓でビール市場を盛り上げていく」塩澤賢一(アサヒビール社長)

アサヒグループ食品の副社長から、この3月にアサヒビールの社長に就任した塩澤賢一氏。長年、ビール営業畑を歩み、マーケティングを兼ねた繁華街歩きを趣味にしている。街の変化から世の中の流れを読む塩澤新社長が挑むのは低迷するビール市場の活性化。若者需要を伸ばしつつ、スポーツイベントを商機として攻勢をかけていく。聞き手…

塩澤賢一(アサヒビール社長)

「事業部門の連携を活性化させ営業利益100億円を目指す」 内藤宏治(ウシオ電機社長 )

地域に根差した証券会社が迎えた創業100周年―藍澤卓弥(アイザワ証券社長)

イノベーターズ

一覧へ

シリコンバレーへの挑戦が生んだ「起業家と投資家が待ち望んだサービス」― 戸村光・ハックジャパンCEO

起業家のスタンスとして、画期的な技術やビジネスモデルを社会で活かすことを目的としたイノベーション先行型もあれば、社会課題解決を最優先とし、そこに必要な技術やノウハウを当てはめていくやり方もある。ハックジャパンCEOの戸村光氏の場合は後者。対象となる課題は「身の周りの気付いたことすべて」だ。(取材・文=吉田浩)…

戸村光・ハックジャパンCEO

「測量美術」が起こす道路工事のイノベーション―草木茂雄・エムアールサポート社長

IT化で変革する産業廃棄物処理の世界―福田隆(トライシクルCEO)

大学の挑戦

一覧へ

専門分野に特化した“差別化戦略”で新設大学ながら知名度・ブランド力向上を実現――了徳寺大学・了徳寺健二理事長・学長

2000年設立で、了徳寺大学が母体のグループ法人。医療法人社団了徳寺会をグループ内に持つ。大学名の「了」は悟る、了解する、「徳」は精神の修養により、その身に得た優れた品性、人格を指す。「了徳寺」は人間としての品性、道を論す館の意味を込めた大学名だ。 聞き手=本誌/榎本正義 、写真/佐々木 伸 …

大学の挑戦

創立100周年、西南学院大学・K.J.シャフナー学長「世界に貢献しインパクトを与える人材を育てる」〜国際交流・就職支援・インターネット出願〜 

「“STAND BY YOU”のスローガンの下、学生一人ひとりに寄り添う教育を」――中央学院大学・佐藤英明学長

経済界からのお知らせ

最新号のご案内

経済界2019年10月号
[特集] 進撃のスタートアップ
  • ・スタートアップ・エコシステムの活性化
  • ・[スパイバー]2万5千円のTシャツは完売 実用化が迫った人工クモの糸
  • ・[Rhelixa]エピゲノム関連の研究・開発で人類の役に立つ
  • ・[チャレナジー]台風発電でエジソンになる ビジネス展開は「島」から
  • ・[エイシング]エッジで動く超軽量AIでリアルタイムに予測制御
  • ・[キャディ]製造業に調達革命! 町工場は赤字から脱出へ
  • ・[Clear]目指すは日本酒産業のリーディングカンパニー
  • ・[空]「値付け」の悩みを解決するホテル業界待望のサービス
  • ・宇宙ビジネスに民間の力 地球観測衛星やロボット開発
  • ・71歳で環境スタートアップを立ち上げた「プロ経営者」
[Special Interview]

 荻田敏宏(ホテルオークラ社長)

 「The Okura Tokyo」をショーケースに海外展開を進めていく

[NEWS REPORT]

◆戴正呉会長兼社長を直撃! なぜ、シャープは復活できたのか?

◆アスクル創業社長を退陣させた筆頭株主・ヤフーの焦り

◆サービス開始から3カ月で撤退 セブンペイ事件の背景にあるもの

◆絶滅危惧種ウナギの危機 イオンが挑むトレーサビリティ

[特集2]

 富裕層は知っている

・富裕層の最大の使い道は商品ではなく次代への投資

・シンガポールからケイマン諸島まで 資産フライトはここまで進化した

・年間授業料100万円超は当たり前 教育投資はローリスクハイリターン

・最先端の人間ドックは究極のリスクマネジメント

・家事代行サービスで家族との時間を有効活用

ページ上部へ戻る