政治・経済

2016年のキーマンは誰か

20160112_ZADANKAI_P09德川 野党連合の旗頭は細野豪志・民主党政調会長。彼は現実路線。岡田さんよりは柔軟でしょう。それから維新の小野次郎さん。警察関係者は要注意(笑)なんですよ。黙っていろいろやっちゃう、いい意味でね。

鈴木 野党ではやっぱり岡田さん。今まで岡田さんの性格は融通が利かずダメと言われてきたが、今回誰が何といっても「解党する」と決め強引に進める――。頑固さが初めて逆に奏功するというような絵を描いています。

山田 私は元気にする会の松田公太代表。政治家としてはまだ大成していないが、ずっとビジネスの世界でやってきてこれまでの政治手法とは違うことをやっている。気になる存在です。

鈴木 もう1つの視点として細野氏は有資格者だと思う。それは第3世代だからです。高齢者の第1世代、それにぶら下がる第2世代までは何とかなる。しかし今の40代前後、言い換えればポスト東京五輪世代と言ってもいい、その厳しくなる時代の主役は第3世代です。そこに人材を見いださなければならない。

德川 そうした世代論や未来を冷静に見るという意味では、先行きの暗さをしっかり見据えて何をすべきかを提起しているのは民主党の古川元久元国家戦略担当相。彼は『財政破綻に備える』という本を出しました。

バラバラな野党が安倍政権の強権化をもたらした(本誌7月7日号)

バラバラな野党が安倍政権の強権化をもたらした(本誌7月7日号)

山田 自民党は安倍首相に対抗するという空気がまだ見えないですね。

德川 総裁選にギリギリまで出ようとした野田聖子元総務会長は行けると思います。自民党の他の政治家を演歌歌手とすれば、野田さんはフォークシンガー。一番可能性が高いのは谷垣禎一幹事長。先ほども言ったように日中関係が良くなるから谷垣さんが出てくるというわけです。

鈴木 自民党では、世代論から言えば次は誰でもいいがその次が大事で、小泉進次郎氏あたりでしょうか。

衆参ダブル選はあるのか

2016年の大きなヤマ場となる参院選で主役を演じるのは果たして……?

2016年の大きなヤマ場となる参院選で主役を演じるのは果たして……?

鈴木 参院選にすべて向かうでしょう。私は衆参ダブルの可能性があると思います。安倍首相は憲法改正を諦めていない、そのためには与党に有利なダブルを仕掛けるんじゃないか。夏が最大のヤマ。野党は構えておかなければ選挙区調整だって大変。

德川 私もダブルはあると思います。ただし、アメリカの景気次第で景気が後退すれば、安倍では勝てないということで安倍おろしが選挙前に始まるかもしれません。そのとき野党は結集して、細野を総理候補にするんじゃないでしょうか。

山田 私はダブルはないんじゃないかと思っています。お話ししたように、体調から参院選前にサミットを花道に勇退の可能性もあります。もし、参院選まで首相をやったとしても、そのあとは谷垣さんだと思います。それと私が注目しているのは浜田靖一さんらの無派閥連絡会の再結成です。石破氏の別働隊とも言われていますが、20年以降、新しい自民党をつくったり壊すときに彼らが動くような気がしています。

 

suzuki_tokugawa_yamada

(写真、左から)

鈴木哲夫(すずき・てつお)
政治ジャーナリスト
1958年生まれ。フジテレビ政治部、日本BS放送報道局長などを経てフリー。20年以上にわたって永田町を取材、豊富な政治家人脈で永田町の人間ドラマを精力的に描く。テレビ・ラジオでコメンテーターとしても活躍。近著に『ブレる日本政治』(ベストセラーズ)、『政治報道のカラクリ』(イーストプレス社)など。

德川家広(とくがわ・いえひろ)
政治経済評論家
1965年東京都生まれ。翻訳家。徳川宗家19代目にあたる(徳川記念財団・理事)。慶応義塾大学卒業後、米ミシガン大大学院で経済学修士号を取得。国連食糧農業機関(FAO)ローマ本部、ベトナム・ハノイ支部に勤務後、米コロンビア大大学院で政治学修士号を取得。『自分を守る経済学』(筑摩書房刊)、『日本政治の大転換』(勁草書房刊)など著書、訳書多数。

山田厚俊(やまだ・あつとし)
ジャーナリスト
1961年生まれ。建設業界紙、タウン紙記者を経て95年、元大阪読売社会部長の黒田清氏が代表を務める「黒田ジャーナル」で阪神・淡路大震災の取材に参加。その後、テレビ制作に携わり、週刊誌で活動を始める。現在、フリージャーナリストとして主に週刊誌、ビジネス誌で執筆。

 

 

関連記事

好評連載

深読み経済ニュース

一覧へ

2015年の経済見通し

[連載] 深読み経済ニュース解説

永濱利廣

[連載] 深読み経済ニュース解説

再デフレ化に突入し始めた日本経済

[連載] 深読み経済ニュース解説

消費税率引き上げ見送りの評価と影響

[連載] 深読み経済ニュース解説

安倍政権が解散総選挙を急ぐ理由

[連載] 深読み経済ニュース解説

日銀による追加緩和決定の影響は!?

実録! 関西の勇士たち

一覧へ

ワンマンシリーズ(7)稀有のバンカー、大和銀行・寺尾威夫〈1〉

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第20回)

実録! 関西の勇士たち

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第19回)

ワンマンシリーズ(6)三和の法皇・渡辺忠雄〈3〉

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第18回)

ワンマンシリーズ(5) 三和の法皇・渡辺忠雄〈2〉

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第17回)

ワンマンシリーズ(4) 三和の法皇・渡辺忠雄〈1〉

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第16回)

ワンマンシリーズ(3)住友銀行に残る堀田の魂魄

ビジネストレンド新着記事

注目企業

一覧へ

「日本初」にこだわる男のユニークな発想とビジネス――佐野秀光(情報通信ネットワークグループ社長)

「損して得を取る」事業モデル  不動産登記情報を扱う「登記簿図書館」をご存じだろうか。 かつては法務局でしか取得できなかった登記簿情報がオンラインで簡単に取得でき、かつ、法務局では対応できないさまざまなサービスを提供するというものだ。保有登記情報は全国2450万件、会員数9500社を誇る。 この登記簿図書館を…

支持政党なし

外国人を中心に需要が高まるソーシャルレジデンスで快走―オークハウス

独自のプラットフォーム戦略で、外食産業の新たなスタンダードを創造する――きちり社長 平川昌紀

新社長登場

一覧へ

「技術立脚の理念の下、付加価値の高い香料を開発します」――高砂香料工業社長 桝村聡

創業から95年、海外に進出してから50年以上たつ国際派企業の高砂香料工業。合成香料では日本最大手であり、国際的にも6%以上のシェアを持つ優良企業だ。 100年弱の歴史を持つ合成香料のトップメーカー ── まず御社の特徴をお聞かせください。 桝村 1920年創業ですから、2020年に100周年を迎える…

桝村 聡

「ネット広告が変わってもクライアント本位の姿勢は変わりません」--バリューコマース社長 香川仁

「最新情報を発信、人と企業の働く環境を良くしていきます」--マンパワーグループ社長 池田匡弥

イノベーターズ

一覧へ

老舗コニャックメゾンがブランド強化で日本市場を深耕――Remy Cointreau Japan代表取締役 宮﨑俊治

フランスの大手高級酒グループ、レミー・コアントロー社の日本法人。18世紀から愛飲されてきた名門コニャックの「レミーマルタン」や世界有数のリキュール「コアントロー」をはじめ、スピリッツやウイスキーなど戦略的なラインアップを日本市場で展開している。同社の宮﨑俊治代表取締役に事業展開について聞いた。 &nbs…

20150609_INNOV_P02

デザイナーズ家具のEC販売で業界の“常識打破”に挑戦――リグナ社長 小澤良介

内装空間の総合プロデュースで想いをカタチに創り上げる――ユニオンテック社長 大川祐介

大学の挑戦

一覧へ

専門分野に特化した“差別化戦略”で新設大学ながら知名度・ブランド力向上を実現――了徳寺大学・了徳寺健二理事長・学長

2000年設立で、了徳寺大学が母体のグループ法人。医療法人社団了徳寺会をグループ内に持つ。大学名の「了」は悟る、了解する、「徳」は精神の修養により、その身に得た優れた品性、人格を指す。「了徳寺」は人間としての品性、道を論す館の意味を込めた大学名だ。 聞き手=本誌/榎本正義 、写真/佐々木 伸 教育部門と…

大学の挑戦

創立100周年を控えて「世界に貢献し、インパクトを与える人」の育成に努めます――西南学院大学・K.J.シャフナー学長

「“STAND BY YOU”のスローガンの下、学生一人ひとりに寄り添う教育を」――中央学院大学・佐藤英明学長

企業eye

一覧へ

社員の人間力を武器に5期連続増収を果たす投資用不動産会社――パートナーズ

パートナーズは全国の中古投資用不動産の売買仲介を手掛けている。2011年の創業以来、5期連続増収を達成。吉村社長は業績好調の原動力を「社員の人間力を養い、顧客満足度の向上に取り組む姿勢にある」と語る。── 数ある投資用不動産会社の中、独自の強みについて。吉村 当社では、社員の人間力を徹底的に磨きな…

企業eye

クラウドソーシングを活用した動画制作やオンライン動画制作プラットフォームを提供――Crevo

海外ビジネスの第一線で活躍した2400人のエキスパートを擁し、日本企業の海外事業を支援。

経済界からのお知らせ

最新号のご案内

経済界8月号
[特集]
会社が変わる時

  • ・伊藤秀二(カルビー社長兼COO)
  • ・星野佳路(星野リゾート代表)
  • ・森山 透(三菱食品社長)
  • ・笠原健生(クアーズテック社長)
  • ・駒村純一(森下仁丹社長)
  • ・小渕宏二(クルーズ社長)
  • ・大山健太郎(アイリスオーヤマ社長)
  • ・秋本英樹(リンガーハット社長)

[Interview]

 糸井重里(ほぼ日社長)

 クリエーターの僕が経営者になった日

[NEWS REPORT]

◆誕生10年! iPhoneは世界をこう変えた

◆インディ500とル・マンにF1 モータースポーツの経済効果

◆Jリーグ放送権喪失後の展開 スカパー! はどうなるか

◆売り手市場の就職戦線に笑うものなし

[政知巡礼]

 下村博文(衆議院議員)

 「教育立国こそが、国家として目指す道」

ページ上部へ戻る