マネジメント

 人材開発、人事制度、組織開発、営業力強化の4つの事業領域と、アセスメント、トレーニング、コンサルティング、カウンセリング・コーチングの4つのソリューション手法で企業の人材育成を支援する。2004年に人事測定研究所と、リクルートのHRDディビジョンが統合し、現在に至っている。

 

 リクルートでは数字で評価されるVPやMVPと、顧客に価値を提供し、どれだけ次につながるナレッジを生み出したかという成果発表大会やナレッジグランプリがある。常時この両方の獲得を目標にしてきた。

20160322_RECRUIT_P01

(まとば・まさひと)1971年北海道生まれ。93年北海道大学を卒業し、リクルート入社。96年からリクルートマネジメントソリューションズに在籍し、98〜2001年までMVP、VPを受賞。02年から営業マネジャーとなり、2年連続で最優秀営業課賞。仕事内容を評価する全社コンテスト「ナレッジグランプリ」で歴代最多受賞履歴を持つ。

 リクルートに入社後の半年は、求人広告営業を担当。その後、子どものころから夢だったパイロットになるべく運輸省航空大学校でフライト訓練を行い、ライセンスを取得。しかし、同期のほとんどが航空会社のパイロットになる中で、リクルートに復職する。大空を自由に飛び回る醍醐味に憧れていたが、決められたルートを安全に飛ぶ世界は自分のタイプではない。それより、失敗しながらでも、チャレンジして新たな価値を生み出すことが美徳とされていたリクルートのほうが合っていると思い至ったのだ。

 こうして1996年に人事測定研究所(現リクルートマネジメントソリューションズ)に入社し、営業の最前線で活動、9年前から営業強化コンサルタントとして数多くの企業の組織強化、営業部門の教育に携わってきた。

 昨今の営業を取り巻く環境は大きく変化し、商品・サービスだけでは優位性がほとんどない中での戦いが強いられている。その結果、ネット販売などへの移管による価格競争力強化の方向か、営業の介在価値向上による価値提供力の強化の方向かに二極化している。かつての強い営業は、売る力、フットワークやプレゼン力、クロージング力で勝っているイメージだったが、今や本質的な価値・メリットを提供できない限り売れない、競合に勝てない状況になっている。

 営業に求められる「価値を提供する力」とは、人が介在しないとできないレベルの「心をつかむ力」「課題をつかむ力」だと思う。顧客の課題をつかむ力を高めるには、顧客の課題に対する専門性、商品・サービスに対する専門性を磨き続ける必要がある。昨年上梓した『リクルートのトップ営業が後輩に伝えていること〜一人前になるための6つの習慣』の一部を紹介する。

 第1の習慣:顧客にがむしゃらにぶつかり、“やりきる”ことを通じて学ぶ習慣。第2の習慣:成長する“ものの見方”に変える習慣。第3の習慣:“売れ続ける”営業計画を立てる習慣。第4の習慣:わくわくするたくらみを持って“PDCA”を回す習慣。第5の習慣:顧客の“心”をつかむコミュニケーションの習慣。第6の習慣:顧客視点の仮説を磨き上げる習慣。その先には、これからの時代に通用する「顧客価値提案営業」がある。

20160322_MATOBA_P02 だが、育成構造不況の昨今、放っておくと陥りがちな6つの習慣(壁)が身に付きがちだ。

 第1の壁:失敗を恐れて行動できない。第2の壁:うまくいかない現実を環境や周囲のせいにしてしまう。第3の壁:会いやすい顧客、短期で決まりやすい顧客にばかり行き、業績が安定しない。第4の壁:ある程度営業ができるようになるが、現状に甘んじて考えなくなり、成長が止まる。営業にあき始める。第5の壁:顧客の役に立ちたいという思いと裏腹に、営業本位のコミュニケーションになってしまい、2度目のアポがもらえない。第6の壁:顧客視点の仮説ではなく、営業都合の仮説や提案を繰り返し、提案が顧客に支持されない。

 営業ほど醍醐味があり人を成長させてくれる仕事はない。営業は自由度が高く、自由に創意工夫ができる。そして、社外のキーパーソンに次々と会える。商品と同時に自分を買っていただくことが仕事になる。つまり、自分を磨かざるを得ない。結果が早く出るため、PDCAを高速回転でまわすことができる。この積み重ねが、仕事の醍醐味であり、成長を加速させる。(談)

関連記事

好評連載

年収1億円の流儀

一覧へ
富裕層専門のカリスマFP 江上治

[連載]年収1億円の流儀(第59回)

運を動かす力は自らの内にある。

[連載]年収1億円の流儀(第58回)

運はどうしたら好転できるか?

[連載] 年収1億円の流儀(第57回)

すべて自分を責めれば最適の解決策が浮かぶ

[連載] 年収1億円の流儀(第56回)

問題や課題から逃げても、それは形を変えてついてくる。

銀行交渉術の裏ワザ

一覧へ

金利固定化の方法を知る

[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第20回)

銀行交渉術の裏ワザ

[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第19回)

定期的に銀行と接触を持つ方法

[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第18回)

メーン銀行との付き合い方

[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第17回)

金利引き上げの口実とその対処法

[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第16回)

融資は決算書と日常取引に大きく影響を受ける

元榮太一郎の企業法務教室

一覧へ

社内メールの管理方法

[連載]元榮太一郎の企業法務教室(第20回)

企業法務教室

[連載]元榮太一郎の企業法務教室(第19回)

タカタ事件に学ぶ 不祥事対応

[連載] 元榮太一郎の企業法務教室(第18回)

「ブラック企業」という評価の考察

[連載] 元榮太一郎の企業法務教室(第17回)

コミュニケーション・ツールを使った取締役会の適法性

[連載] 元榮太一郎の企業法務教室(第16回)

女性の出産と雇用の問題

本郷孔洋の税務・会計心得帳

一覧へ

税務は人生のごとく「結ばれたり、離れたり」

[連載] 税務・会計心得帳(最終回)

税務・会計心得帳

[連載] 税務・会計心得帳(第18回)

グループ法人税制の勘どころ

[連載] 税務・会計心得帳(第17回)

自己信託のススメ

[連載] 税務・会計心得帳(第16回)

所得税の節税ポイント

[連載] 税務・会計心得帳(第15回)

固定資産税の取り戻し方

子育てに学ぶ人材育成

一覧へ

意欲不足が気になる社員の指導法

[連載] 子どもに学ぶ人材マネジメント(第20回)

子どもに学ぶ人材マネジメント

[連載] 子どもに学ぶ人材マネジメント(第19回)

人を育てる「言葉」とは?

[連載] 子どもに学ぶ人材マネジメント(第18回)

女性社員を上手に育成するコツ

[連載] 子どもに学ぶ人材マネジメント(第17回)

部下の感情とどうつきあうか

[連載] 子どもに学ぶ人材マネジメント(第16回)

“将来有望”な社員の育て方

ビジネストレンド新着記事

注目企業

一覧へ

「日本初」にこだわる男のユニークな発想とビジネス――佐野秀光(情報通信ネットワークグループ社長)

「損して得を取る」事業モデル  不動産登記情報を扱う「登記簿図書館」をご存じだろうか。 かつては法務局でしか取得できなかった登記簿情報がオンラインで簡単に取得でき、かつ、法務局では対応できないさまざまなサービスを提供するというものだ。保有登記情報は全国2450万件、会員数9500社を誇る。 この登記簿図書館を…

支持政党なし

外国人を中心に需要が高まるソーシャルレジデンスで快走―オークハウス

独自のプラットフォーム戦略で、外食産業の新たなスタンダードを創造する――きちり社長 平川昌紀

新社長登場

一覧へ

「技術立脚の理念の下、付加価値の高い香料を開発します」――高砂香料工業社長 桝村聡

創業から95年、海外に進出してから50年以上たつ国際派企業の高砂香料工業。合成香料では日本最大手であり、国際的にも6%以上のシェアを持つ優良企業だ。 100年弱の歴史を持つ合成香料のトップメーカー ── まず御社の特徴をお聞かせください。 桝村 1920年創業ですから、2020年に100周年を迎える…

桝村 聡

「ネット広告が変わってもクライアント本位の姿勢は変わりません」--バリューコマース社長 香川仁

「最新情報を発信、人と企業の働く環境を良くしていきます」--マンパワーグループ社長 池田匡弥

イノベーターズ

一覧へ

老舗コニャックメゾンがブランド強化で日本市場を深耕――Remy Cointreau Japan代表取締役 宮﨑俊治

フランスの大手高級酒グループ、レミー・コアントロー社の日本法人。18世紀から愛飲されてきた名門コニャックの「レミーマルタン」や世界有数のリキュール「コアントロー」をはじめ、スピリッツやウイスキーなど戦略的なラインアップを日本市場で展開している。同社の宮﨑俊治代表取締役に事業展開について聞いた。 &nbs…

20150609_INNOV_P02

デザイナーズ家具のEC販売で業界の“常識打破”に挑戦――リグナ社長 小澤良介

内装空間の総合プロデュースで想いをカタチに創り上げる――ユニオンテック社長 大川祐介

大学の挑戦

一覧へ

専門分野に特化した“差別化戦略”で新設大学ながら知名度・ブランド力向上を実現――了徳寺大学・了徳寺健二理事長・学長

2000年設立で、了徳寺大学が母体のグループ法人。医療法人社団了徳寺会をグループ内に持つ。大学名の「了」は悟る、了解する、「徳」は精神の修養により、その身に得た優れた品性、人格を指す。「了徳寺」は人間としての品性、道を論す館の意味を込めた大学名だ。 聞き手=本誌/榎本正義 、写真/佐々木 伸 教育部門と…

大学の挑戦

創立100周年を控えて「世界に貢献し、インパクトを与える人」の育成に努めます――西南学院大学・K.J.シャフナー学長

「“STAND BY YOU”のスローガンの下、学生一人ひとりに寄り添う教育を」――中央学院大学・佐藤英明学長

企業eye

一覧へ

社員の人間力を武器に5期連続増収を果たす投資用不動産会社――パートナーズ

パートナーズは全国の中古投資用不動産の売買仲介を手掛けている。2011年の創業以来、5期連続増収を達成。吉村社長は業績好調の原動力を「社員の人間力を養い、顧客満足度の向上に取り組む姿勢にある」と語る。── 数ある投資用不動産会社の中、独自の強みについて。吉村 当社では、社員の人間力を徹底的に磨きな…

企業eye

クラウドソーシングを活用した動画制作やオンライン動画制作プラットフォームを提供――Crevo

海外ビジネスの第一線で活躍した2400人のエキスパートを擁し、日本企業の海外事業を支援。

経済界からのお知らせ

最新号のご案内

経済界7月号
[特集]
我がベンチャー魂

  • ・藤田 晋(サイバーエージェント社長)
  • ・髙島勇二(MCJ会長)
  • ・小池信三(三栄建築設計社長)
  • ・田中 仁(JINS社長)
  • ・宇野康秀(U-NEXT社長CEO/USEN会長)
  • ・寺田和正(サマンサタバサジャパンリミテッド社長)
  • ・坂下英樹(リンクアンドモチベーション社長)
  • ・冨田英揮(ディップ社長)
  • ・平野岳史(フルキャストホールディングス会長)
  • ・河野貴輝(ティーケーピー社長)
  • ・出雲 充(ユーグレナ社長)
  • ・方 永義(RSテクノロジーズ社長)
  • ・山海嘉之(CYBERDYNE社長/CEO)
  • ・高岡本州(エアウィーヴ会長)
  • ・酒井 将(ベリーベスト法律事務所代表弁護士)

[Interview]

 後藤 亘(東京メトロポリタンテレビジョン会長)

 技術がどんなに進歩しても、求められるのは「心に響く」コンテンツ

[NEWS REPORT]

◆金融業界に打ち寄せる人工知能の衝撃波

◆ついに会長職を退任 フジテレビと日枝 久の30年

◆停滞かそれとも飛躍への助走か 元年が過ぎた後のVR業界

◆爆買い超えも目前 インバウンドショッピング復活の裏側!

[政知巡礼]

 小野寺五典(衆議院議員)

 「北朝鮮の脅威で安全保障の潮目が変わった」

ページ上部へ戻る