政治・経済

 自民党の小泉進次郎・農林部会長が3月3日の農林水産業骨太方針政策PTの会合で、全国農業協同組合連合会(JA全農)に対して「株式会社全農“みたいな”形で頑張ってほしい」と述べた。何度も「みたいな」と付け加え、得意の断言型の発言を封印。昨年の農協改革の議論で全農の株式会社化については政府とJA側が揉めた問題だけに、小泉氏も会合に出席したJA関係者らに配慮したようだ。

 会合後、記者団に「みたいなを強調してましたね」と問われると、「(同党農林幹部の方々に)誉められましたよ。『だんだん分かってきたな』と」と満足げ。ただ、過去には「株式会社全農のようなイメージでやってほしい」とも発言しており、本音は「みたいな」ではなく、「株式会社全農でやってほしい」といったところだろう。

 小泉氏と言えば、1月に農林中央金庫について、「融資のうち農業に回っている金額は0・1%しかない。農家のためにならないのならいらない」と、融資姿勢を批判したことが記憶に新しい。この発言でJA関係者が小泉氏に批判的な目を向けるようになり、一部の自民党農林族から「少し先走り過ぎな発言」との指摘もあった。冒頭の「みたいな」を強調した発言は、こうした経緯を踏まえたものだ。

 最近では国家戦略特区で企業による農地取得を認可すべきか問われると、「選択肢を増やすことは政治の役割のひとつ」と述べるなど、遠回りの表現で改革姿勢を示す場面も見られる。ある自民党関係者は「農林部会長には、官邸の急進的な農政改革のブレーキ役も求められている。ようやく進次郎氏もそのことを理解してきたのだろう」と評価する。

 印象的なキーワードで人を惹きつけてきた小泉氏。今後は農水族議員やJAを気づかうような歯切れの悪い発言に変化していくのだろうか。発言に注目していきたい。

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