政治・経済

小泉進次郎に対する農水省幹部の不満

 1月18日から自民党の小泉進次郎農林部会長が委員長となり進めている農業対策を検討する「農林水産業骨太方針策定プロジェクトチーム(PT)」に不協和音が生じている。

 PTでは人材力の強化や生産資材価格の引き下げ、流通・加工業界の構造など6つのテーマについて現場や有識者から意見を聴取し、それを踏まえて秋をメドに対策をまとめるというものだ。だが、農林水産省の幹部からは「テーマが幅広く、落とし所が見えない」と不満が募っているようなのだ。

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小泉進次郎・自民党農林部会長

 多いときは週2回以上も会合を開き、長いときには2時間近く議論することもあるPTの会合。毎回、農業生産法人や団体、農機メーカー、流通業などの幹部を招いており、その準備も大変だ。生産者や議員たちの質問に対し農水省は事細かい回答用の資料を作り上げなければならない。

 小泉氏は「濃密なヒアリング期間をやっている」「ベテラン議員も初めて見るような資料ができたことにもこのPTの成果がある」と自信を見せる。

それでも強気の小泉進次郎

 一方で、農水省幹部たちは冷静だ。例えばPTでは、国内の農機価格が海外に比べ高いとの指摘で対応策を検討したが、円安が進行した現在は大きな差がないことが判明。「農業者のヒアリングとその後の農水省が出した客観的な資料をみると、そもそも課題の真実がどこにあるのか分からない」と手厳しい。「仮に何らかの課題があったとしても、解決策は何なのか、落とし所が見えてこない」と困惑する。

 これらの意見に対し、小泉氏は「最初から海図なき航海だから、落とし所はない」と応戦。「政治は広げるだけ広げて、メッセージを出していかないといけない」と持論を展開する。

 だが、農水省幹部は「落とし所が全く見えないことが大きな不安要素だ」と反論する。

 小泉氏と農水省との間に生じ始めている微妙な歪み。今後、秋に向けどのように意見を集約し、落とし所を見い出すのか注目される。

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