政治・経済

 外国為替相場での急な円高を受け、財務省が円売り介入に向けた地ならしを急いでいる。米ワシントンで4月14~15日に開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議前後の根回しが奏功して、各国高官などから「市場の変動が非常に激しい場合に限って為替介入は正当化される」などの言質を引き出すことに成功。急な円高になれば、介入に踏み切るお墨付きになる。

 昨年末に1ドル=120円台だった円相場は年明けから上昇し、4月には一時1ドル=107円台までの円高ドル安が進んだ。米国の追加利上げが遅れるとの見方が広がった上、安倍晋三首相が米紙のインタビューで「外為市場で恣意的な介入は控えるべきだ」と述べたことで、日本政府の円売り介入観測が後退したことなどが影響した。

 急な円高は輸出企業の業績悪化を通じて日本経済を冷やしかねない。このため、財務省は、2月の上海G20会合で「為替の過度な変動は経済・金融に悪影響を与える」と各国で合意していることを踏まえ、最近の円レートの動きが過度というのを理由に各国当局への根回しを水面下で進めた。その結果、ワシントンのG20会合前の麻生太郎財務相とルー米財務長官の会談では、為替相場の過度な変動は望ましくないとの認識を共有することに成功した。

 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事も4月14日の記者会見で、為替相場の円高に関連して「市場の変動が非常に激しい場合に限って、為替介入は正当化される」と述べ、その上で「日本の金融市場を非常に注意深く見ている」と語った。こうした要人の発言を引き出したことで、急な円高が進んだ場合、財務省も介入に乗り出しやすくなったのは間違いない。

円高圧力も英EU離脱で身動き取れず

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