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不動産部門は農業に次ぎインド第二の職創出部門

 インド政府には、75度目の独立記念日(2022年)までに全国民が住宅を持つことを目指すというビジョンがある。政府は、インドの全世帯が自分の住宅を持つべきであるという力強い目標を設定した。

 この意欲的な目標を達成するために、都市部および農村部で住宅開発の取り組みが急ピッチで進められている。その数は目を見張るものがある。公共、民間および個人の各部門が参加する取り組みによって、22年までに都市部で2千万軒、農村部で4500万軒の住宅が創出される予定だ。

 不動産部門は、インド経済にとって非常に重要な部門である。経済に対して大きな乗数効果があるので経済成長の大きな推進力となる。不動産部門は農業に次いで第二の職創出部門だ。

 年20%の経済成長を続ける不動産部門は、インドのGDPのおよそ5~6%を占めている。不動産部門は、高水準の直接雇用を生み出すだけでなく、多数の製造ユニットや耐久消費財に加えて、セメント、鉄鋼、塗装、レンガ、建築材料、その他の建設関連資材など200を超える付随的産業で需要を刺激する作用がある。

 歴史的に見て、インドでは他の発展途上国に比べて都市化の速度が遅く、01年の国勢調査によると、都市部に住む人口の割合は全体の28%にすぎない。

 11年の調査では、インドの総人口は12億人で、都市部に住む人口は全体の31.1%にあたるおよそ3億7700万人であった。

 計画委員会によると、インド都市部は30年には6億人の人口を抱えることになる見込みで、11年のデータから60%の増加となる。国の成長率の高まりに合わせ、都市化の速度も加速している。

 都市の拡大は、インドでかつてなかった速度で進行するだろう。政府の推定では、現在の住宅不足は都市部でおよそ1870万戸となっており、22年には3千万戸に到達する見込みだ。

 適切な対策を講じない限り、インドは深刻な住宅不足に直面すると思われる。

 02年~07年の間にインドの住宅価格は急騰し、特定の場所や物件によっては4倍から5倍になった。

 10年以上にわたる目を見張る住宅価格上昇を経て、インドの不動産市場はより安定的かつ高騰が抑えられた状態になりつつある。地方の不動産専門家は、インドの不動産市場の将来に対して楽観的だ。

 個人的に見ると、家の所有者になることは、多くのインド人に共通する願望であり、数多くある住宅ローンは、夢をかなえるための大きな手助けになる。

実現には1日3万5千軒の住宅建設が必要と試算

 インドの銀行では、インド人が手の届く範囲の家を所有するための各種ローンを用意している。

 22年までに全国民に住宅をという政府の構想を実現するためには、1日当たり3万5千軒の住宅を建設する必要があり、それには2兆ドル以上の投資が必要である。従って、住宅部門への投資は、今後倍増する見込みだ。

 もちろん、拡大するあらゆるビジネスが、良質な商業用地、オフィスやインテリアを必要としているために商業不動産の潜在力はより高いものがある。

 投資家を引き付けるために開始された不動産基金が多数ある。さらに、産業政策推進局は、病院、教育機関および娯楽施設などの施設や商業インフラの建設に対して、外国直接投資の流入を許可した。

 インドの不動産部門を促進するために外国直接投資規制の緩和も行われている。旧規則の下では、不動産開発への100%の外国直接投資が政府により認められていたが、3年間は引き上げ不可の固定期間などの付加条項付きのものだった。

 新政府は、外国からの投資が認められるプロジェクト向け最低建設用地要件を5万平米から2万平米へと引き下げる新法を制定した。

 また、外国企業による最低資本投資額は、1千万ドルから500万ドルへと引き下げられた。これにより、外国事業者は多くの選択肢が可能になり、手頃な住宅、中間所得層向け住宅および高級住宅などの潜在的セグメントを対象にすることが可能になった。

 インドの都市化が直面する課題は単に住宅だけにとどまらず、運送に関連する道路、列車、交通システム、下水や公衆衛生、給水その他にも関係している。

 一度にすべての問題に取り組むことはできないが、インド国民は、経済成長を支援するためにも、運輸および道路システムを改善し、商業インフラを適切な場所に配置し、人の住む場所の電力要求を満たす十分な電力源を確保するなど、各種施設を改善していくことを望んでいる。

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