政治・経済

 内閣府が5月18日に発表した2016年1〜3月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報値は、物価変動を除く実質で前期比0・4%増、このペースが1年間続くと仮定した年率換算では1・7%増となった。個人消費や輸出が伸びたことで、2四半期ぶりのプラス成長に転換した。ただ、うるう年で2月が例年より1日多いことから、そのぶん経済活動が増え、数値がかさ上げされた面もある。日本経済の実情は悪いとの指摘も多く、政府は景気浮揚のため、あらゆる政策対応を求められる可能性がある。

 「個人消費の回復は力強さを欠いている。20年続いたデフレマインドを払拭するには時間がかかる」。GDP発表後の記者会見に臨んだ石原伸晃経済再生担当相は、こう話した。

 焦点の個人消費は、0・5%増と2四半期ぶりのプラスだった。家電の販売が好調だったほか、うるう年の影響で、外食・サービスなどへの支出も伸びた。ただ、0・8%減となった、昨年10〜12月期の落ち込みを取り戻すほどの力強さはなかった。

 一方、企業の設備投資は落ち込みが目立ち、前期比1・4%減と3四半期ぶりのマイナスに。円高や海外経済の減速を受けて、企業が慎重姿勢を強めたとみられる。

 問題は、こうした数字が、うるう年でかさ上げされている可能性があることだ。民間シンクタンクの中には、うるう年で、実質GDPが1%程度押し上げられたと試算したところもある。これを考慮すると、日本経済の停滞感は増していると言えそうだ。

 日本経済の下ぶれを回避するため、政府は「政策総動員」が求められそうだ。5月23日現在、政府から何も発表されていないが、霞が関界隈や市場では、政府が景気浮揚のための追加経済対策や16年度第2次補正予算を編成するとの見方が有力だ。

 また、来年4月に予定される消費税率の10%への引き上げも、今夏の参院選への悪影響を避けるために、安倍晋三首相が延期を決断する方向とみられている。

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