政治・経済

 『週刊朝日』7月8日号で、森山裕農林水産相と自民党の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)対策委員長を務めていた西川公也元農水相、TPP対策委員会委員長代理兼事務総長の宮腰光寛議員らが、一般社団法人「日本養鶏協会」から献金を受けていたことが明らかになった。折しも週刊誌発売の直前には農水省事務次官に同省きっての改革派である奥原正明氏が就任したばかり。このタイミングの良さに、8月に予定される内閣改造を機に次期農水相就任を順番待ちしている農水族幹部を一掃したい改革派のリークでないかといぶかる声も出ている。ちなみに自民党農水族の幹部である江藤拓氏も養鶏協からの献金を認めたことを報じられており、他の族議員への“疑惑”も拡大しつつあるのだ。

 果たして改革派からのリーク情報かどうかは定かではないが、政府の改革派は、この献金問題を理由に保守的な農水族の要職就任を阻み、「改革派議員を農水関連の主要ポストに送り込もうと画策している」(政府高官)とも噂される。政府内では、次期農水相に自民党の稲田朋美政調会長や小泉進次郎農林部会長、経済産業省出身で自民党農林部会長を務めた斎藤健農水副大臣のほか、公明党の族議員の就任が予測されている。

 週刊朝日の記事によれば昨年7月、ハワイで行われたTPP交渉に出席した養鶏協の栗木鋭三会長(当時)が前述の自民党4議員に「協会としてお世話になる」と合計で80万円を手渡したという。全員今年になり返金しており、政治資金規正法には抵触しないと開き直っている。

 だが、市民団体「政治資金オンブズマン」の上脇博之共同代表(神戸学院大教授)らが7月5日、政治資金規正法違反の疑いがあるとして、森山氏ら4人と栗木会長に対する告発状を東京地検に送付されるなど、追及の手は強まるばかり。「“バレたら返す”という発想は万引犯と一緒」との批判もあり、農水族のイメージがすっかり悪くなってしまったことは事実である。

改革派の事務次官就任で戦々恐々の農協

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