テクノロジー

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ソフトバンクのiPhone7発売イベント


防水とフェリカ対応で過去最高ペースの受注

 大手携帯キャリアは9月に米アップルのスマートフォン「iPhone」の新製品を一斉に発売した。

 今回発売されたのは画面サイズが4.7インチの「iPhone7」と5.5インチの「iPhone7プラス」。総務省によるガイドラインの適用から初めてのiPhone新製品だけに販売の動向が注目された。各キャリアとも、これまでの販売競争で展開してきた実質ゼロ円を謳えなくなり、価格はソフトバンクのiPhone7の32GBの場合で実質負担1万800円からとなる。

 「0円から1万円になると普通なら(受注は)下がる」(宮内謙・ソフトバンクCEO)が、ソフトバンクでは過去最高のペースで予約が入っているという。

 直接的な要因としては、新たに加わった防水機能とフェリカ対応が効いている。世界的にはiPhoneの需要が失速し、アンドロイドベースのスマホのシェアが高くなっている。逆に日本ではiPhoneの人気が高い特殊市場となっている。その中でもiPhoneがアンドロイドに劣っていたのが防水機能とフェリカ対応だった。この2つが改善されたことが今回の受注拡大につながった。

 「防水機能とフェリカ対応はわれわれも長年要望してきた。これらが実装されたことで、今後もiPhoneは爆発的に伸びるのではないか」と宮内氏は手応えを感じている。

リッチコンテンツへ向かうiPhoneユーザー

 総務省ガイドラインの販売への影響は今のところないという。総務省は格安スマホを普及させる方向に動いている印象を受けるが、格安スマホと大手キャリアのiPhoneとでは、基本的にはニーズが違うと考えられる。

 ソフトバンクでは、格安スマホの価格帯で「Y!mobile」ブランドを展開。サブブランドとの位置付けで、ソフトバンクブランドとの棲み分けを図っている。

宮内氏は次のように語る。

 「総務省が特におっしゃっていたのは安いやつを出せということ。それで(Y!mobileでは)1GBのプランを出しました。しかし、iPhoneユーザーからみて、1GBはありえないんですよ」

 iPhoneユーザーは比較的モバイルインターネットに慣れたヘビーユーザーが多い。そしてモバイルインターネットは動画をはじめとしたリッチコンテンツに向かう流れがあり、iPhoneユーザーほど大容量コンテンツを楽しむ傾向が強い。また、ユーザーが動画や写真などを撮り、リッチコンテンツを自ら扱うようにもなっている。このため、iPhone7のストレージ容量は32GB、128GB、256GBの3種類あるが、128GBの注文が一番多いという。

 また、これを機にネットワークのデータ使用量も拡充する。これまでの標準的なプランは5GBだったが、ソフトバンクによると、ユーザーの6割が5GB以上を使用し、通信制限を受けてフラストレーションを抱えている状況だったという。そこでソフトバンクはiPhone7の発売に合わせて、20GB使い放題プラン「ギガモンスター」を導入した。月額6千円で20GBまで利用できる。これを受けて、KDDIが「スーパーデジラ」、NTTドコモが「ウルトラパック」という、同様のプランを発表。20GBのデータ定額プランが、キャリアではスタンダードになりつつある。

 格安SIMであっても、SIMフリーのiPhoneであれば、MVNOのサービスを利用することができる。また、大容量データプランを提供するMVNOも出てきている。しかし、それだけの大容量を使用する際の通信品質としてはMVNOよりもキャリアのほうが優る。ヘビーユーザーがリッチコンテンツを楽しむという意味においては、大手キャリアのiPhoneを選ぶのが妥当だろう。

 今回のiPhone7発売が浮き彫りにしたのは、需要の二極化だ。これまでiPhoneを活用していたヘビーユーザーは、リッチコンテンツ優先で、多少の出費を厭わない層が多い。そこが一気に格安スマホに流れるとは考えにくい。むしろ格安スマホはこれまでスマホを利用していないエントリーユーザーやライトユーザーの掘り起しに向かうことになる。

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