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20161115haiguusya

 所得税の「配偶者控除」の廃止が見送られ、2017年度税制改正では見直し案が焦点になる。既に対象者を「年収103万円」から「150万程度」に引き上げる案などが検討されているが、新たに財源を確保しなくてはならない。このため、議論の行方次第では主税局と予算を取り仕切る主計局との対立に発展しかねない情勢だ。

 35年ぶりに主税局長から直接昇格した佐藤慎一次官は、早い段階から配偶者控除をはじめとする所得税の抜本改革に並々ならぬ意欲を燃やしていた。

 夏前には菅義偉官房長官に、配偶者控除を廃止し、夫婦であれば税負担が軽減される「夫婦控除」の導入などを提案。与党幹部にも働きかけ、自民党の宮沢洋一税制調査会会長や茂木敏充政調会長らは前向きな姿勢を表明していた。

 ただ、衆院解散・総選挙が現実味を増す中、公明党幹部を中心に慎重論が噴出。官邸や財務省にも「配偶者控除の廃止は政治的にハードルが高い」との認識が広がった。

 しかし、茂木氏が既に「現状維持はない」と宣言するなど、後に引けない状況なのは事実で、最終的に控除の一部修正に落ち着く見込みだ。

 そこで問題になるのが修正案。103万円以下となっている妻の年収制限を150万円程度まで引き上げる案が有力になっている。ただ、控除の対象が増える分、税収は減ることになる。このため、世帯主(夫)の年収が高い人については、控除を受けられないようにする方法なども検討する。

 そうはいっても、総選挙が取り沙汰される現行の政治状況を鑑みれば、年収制限を設けるのはハードルが高い。仮に財源を別のところでも確保できなければ、結果として“配偶者減税”になる恐れがある。

 福田淳一局長以下、主計局にとっては、悩みの種で、既に「最初から余計なことをしなければよかったのに」と佐藤次官への恨み節も聞かれている。

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