経済界大賞

コア事業に積極投資 次の成長に向けた基盤構築

20170124TAISYO_DAIWA

優秀経営者賞
大野直竹 大和ハウス工業社長

 景気の低迷や人口減少など経済的・社会的要因により、住宅着工戸数が伸び悩む中、その逆境をものともせず、大和ハウス工業が成長を加速している。

 2015年度を最終年度とする第4次中期経営計画では、1年前倒しで計画を達成。15年度には6期連続で増収増益となり、日本の住宅・建設・不動産業界で初めて売上高3兆円を超えた。

 その勢いは16年度に入っても止まらず、通期の見通しを上方修正し、売上高、純利益ともに過去最高を更新する見込みだ。

 現在の好調の背景にはコア事業と位置付ける賃貸住宅、商業施設、事業施設への積極投資がある。第4次中計の3年間では、不動産開発に過去最高の5420億円を投資、コア事業が成長のドライバーとなっている。具体的には、新工法の戸建住宅商品「xevoΣ」や女性向け防犯配慮賃貸住宅などラインアップの拡充で販売を拡大。さらに連結子会社化したフジタや大和小田急建設、コスモスイニシアとのシナジーで事業規模を拡大した。不動産開発への積極投資は、現在の第5次中計の3年間で7千億円を予定している。

 同社では創業者・石橋信夫氏の悲願である「創業100周年に売上高10兆円」という大目標がある。その達成には、新規事業の開拓が必須であり、従来から「ア(安全・安心)・ス(スピード・ストック)・フ(福祉)・カ(環境)・ケ(健康)・ツ(通信)・ノ(農業)」をキーワードとした経営の多角化を進めている。さらに大野直竹社長がこだわるのが「プラス2、プラス3の事業」の創出だ。「プラス2、プラス3」とは既存事業の顧客基盤の活用や新たな顧客基盤の拡大により、新たなビジネスの創出をすることであり、相乗効果で既存事業をさらに成長させる。

 こうした取り組みを通して、将来の環境変化に対応できる強固な事業基盤を構築し、次の売上高4兆円への足掛かりにする構えだ。今後も大野社長の手腕に注目が集まる。

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