政治・経済

 20170307FIT経済産業省が再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)で、国から認定を受けた後に太陽光パネルだけを増設する「過積載」に対し、規制を設ける。過積載とは発電した直流電気を家庭用の交流電気に変えるパワーコンディショナーの出力を超える太陽光パネルを設置すること。制度上の出力変更には当たらず、年々下落する買い取り価格を維持したまま発電量を増加できるため、高い価格で認定を受けた事業者ほど得をする仕組みとなっている。

 検討する規制案では、認定後に増設した太陽光パネルについて増設時点の安い買い取り価格を適応。既存設備との割合に応じて、引き下げる。今夏の制度改正を目指す。

 FIT法では、太陽光パネルとパワーコンディショナーのうち出力が低いほうを発電所の出力として登録する。通常、出力を増やす場合、その時点の買い取り価格に変更されるが、パネルを積み増しただけでは買い取り価格は変わらない。太陽光の弱い朝や夕方でも必要な発電量を確保できるため売電収入の増加につながる。

 一方、FITの買い取り価格はパネルの調達コストや設備利用率を基に算定される。パネルの価格は技術革新や中国製の安い製品の流入で下落しており、こうした設備を積み増せば、本来の買い取り価格の根拠とズレが生じる。FIT制度導入当初の高い価格で認定を受けた事業者ほど、利幅が増えることになる。経産省幹部は「コストは安くなっているのに買い取り価格がそのままでは、負担する国民に不公平が生じる」と指摘している。

 太陽光の急増で2016年度の買い取り費用は約2兆3千億円に膨れ上がり、平均的な家庭で月675円が電気料金に転嫁されている。経産省によると事業用太陽光では現在6万件以上の過積載があるとみられ、「新設するよりも既設の設備を過積載にしたほうが、利益が出るという事業者もいる」(経産省幹部)という。

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