政治・経済

20170307中古住宅 一定の品質を持った中古住宅の流通を促すため、国土交通省が中古住宅の新たな統一ブランドの創設に向けた制度の検討を進めている。とかく「災害に弱い」「汚い」といったイメージがつきがちな中古住宅だが、欧米などの諸外国では中古住宅の流通が一般的で、ブランド化で品質が担保されれば、日本でも住宅を購入する消費者の選択肢として広がる効果が期待されている。

 日本は人口減少に伴い、世帯数が長期的には減少傾向にある一方、中古住宅のストック数は増加している。だが消費者の「新築信仰」は根強く、中古住宅が割安でも住居用として流通していないのが実情だ。総務省によると、国内で流通する住宅のうち中古シェアは約15%で約70~90%の欧米と比べると、はるかに低水準となっている。

 新築信仰の背景には、地震などの災害が頻発する国土では耐久性が不安視されることや、木造住宅の市場価値が築20~25年でほぼゼロとなってしまう商慣習の存在がある。購入希望者が中古住宅の取得に二の足を踏まないためには、耐震性などの品質保証に加え、資産価値が目減りしにくい仕組み作りが不可欠となる。

 そこで国交省が思いついたのは、高品質中古住宅のブランド化だ。ブランド名や商標は検討中だが、新耐震基準に適合▽住宅診断(インスペクション)で構造上の不具合がない▽内外装の現況を情報開示▽可能な限り維持管理履歴を開示することなどを共通基準に、各地の事業者団体が地域事情も踏まえて付与基準を定める。団体は購入者への満足度調査も実施し、結果を国交省に報告する仕組みだ。

 中古住宅に対する安心感が浸透すれば、子育て世帯や高齢者なども住む場所を見つけやすくなるほか、人の住まない空き家の増加を抑えることにもつながる。政府は昨年3月に定めた住生活基本計画で、中古住宅の魅力向上により、2013年で4兆円にとどまっている中古住宅の流通市場規模を25年に8兆円にするとの数値目標を明記した。

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